2016年3月5日土曜日

製造業に勤めるエンジニアが知っておくと便利な統計の基礎 その②  -平均推定-

前回は、

・標本分散と不偏分散の違い
・分散の点推定と区間推定
・何故不偏分散はn-1で割るのか?

を学びました。

今回は、
・平均の点推定と区間推定
を学びましょう

その② 母集団の平均を推定する

☆平均の点推定について

点推定は、一般的に言われる平均なので簡単です。
$$\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}x_i$$

☆平均の区間推定について

分散の時と同様に、区間推定を学びましょう。

前回の考え方と同じように、ある限られたデータから母集団の平均を推定したい時、平均もある確率で分布します。

平均の区間推定の場合は以下の法則を利用しましょう。

データが正規分布に従う時、$ t = \frac{\overline{x}-\mu}{\sqrt{V/n}}$は自由度n-1のt分布に従う

上記の法則から、確率95%の分散の区間推定は、自由度φの場合、以下のようにかけます。

$$ \overline{x} - t( \phi , 0.05) \sqrt{V/n} \leq \mu \leq \overline{x} + t( \phi . 0.05 ) \sqrt{V/n}$$

(注意 0.025じゃないの?と思うかもしれませんが、t分布の場合は、左右対称分布なので$\chi^2$分布の時とは、記号の表し方が異なることが一般的です。)

次回は、これを例題を使って解いてみましょう。

入門 統計解析法
入門 統計解析法
posted with amazlet at 16.03.05
永田 靖
日科技連出版社
売り上げランキング: 17,450

Scilabで学ぶわかりやすい数値計算法
川田 昌克
森北出版
売り上げランキング: 142,673