2017年12月3日日曜日
イーロン・マスク 未来を創る男 を読んで
断片的なセンセーショナルな記事でしか、知らなかったイーロン・マスク。
そんな彼をきちんと知るのに良い本です。
どういった流れでスペースXやテスラ、ソーラーシティの事業に携わったのか、知らない方多いと思います。
また、何故、宇宙やエネルギー分野に挑戦するのか?
彼なりの哲学や生い立ちを理解すると、彼が進もうとしている方向が分かります。
ものづくりの姿勢も、エンジニアとして見習う部分が多いですよ。
いくつかメモを残します。
”テスラはディーラー網を持たず、ウェブで直接販売する。・・・販売後の保守点検で儲けるようなビジネスモデルは考えていない。”
→素晴らしいですね。でも、まだ、テスラの収益モデルは構築段階という理解で良いんですかね?スマートモビリティやエネルギー産業などと呼ばれる切り口で、収益を得る方向に舵を切っていくんでしょうか?
このまま赤字続きで終わらないで欲しいです。
”彼はヒューズやジョブズとは比べものにならないくらい壮大な目標を持っているようだ。航空宇宙や自動車のような、すでに米国があきらめかけていた産業にあえて打って出て、これまでにない素晴らしい産業に再構築しようとしている。”
→厨二病と言われそうなアイデアを実現してしまう所が、彼の強みだと思います。
特にハードウェアが大きく絡む部分で、ここまで差別化し挑戦しているのは勇気がわきますね。
是非、今のプロジェクトもビジネスとしても成功して欲しいです。
”厳しい危機に見舞われても集中し続ける能力は、たしかにマスクの強みに違いない。
「普通の人間ならば、あれだけのプレッシャーにさらされたら、どこかで判断ミスを起こすでしょう。イーロンはそんな状況でも明快で長期的な意思決定が下せる人間でる。難しければ難しいほど、彼は力を発揮するんですよ」”
→プライベートも含めて、マスクみたいな人生を耐えることはできないと思います。
”(ダイムラー幹部の)訪問前に、試作車2台を完成させてダイムラー幹部らを驚かせてやろうと考えた。訪問当日、何も知らない幹部らは、テスラでこれから話し合うはずの「AクラスEV版」を目の当たりにし、バッテリーパック4000個を即座に注文した。後にトヨタにも同様の”歓待ぶり”を披露し、契約を獲得している。”
→こういう職場羨ましいわ。
”大手ならアルファ版で200台、さらにベータ版になっても数百〜数千台を使う。それがテスラでは15台ほどで衝突試験からインテリアデザインまで終わらせてしまうのだから、信じられないのも無理はない。・・・
いちいち会議を開いて、何の代替案もないまま問題点を報告するよりは、優秀なエンジニアがその場で対処したほうが話は早いのである。”
→これは良し悪しあると思うけど、そういうスピード感や、それで完成車を市場に出した力はすごいと思います。
”『物理学のレベルまで掘り下げろ』”
→個人的には、一番ぐっと来ました。
”(ギガファクトリーについて)そんなことは電池メーカーがやればいいんだから、くだらないアイデアだとね。でも・・・どこも数十億ドルを投資する気はさらさらないと言っている。・・・自動車メーカーは電池の大量購入を保証しない。だから電池メーカーはこれ以上作れない。つまり自前で作らなければ、十分な量を確保できないできないんです。”
→電池産業を制するものが、今後のビジネスを制しそうですね。
”欧州も日本もロシアも中国も人口構造の内部崩壊に向かっている。・・・優秀な人々も子供を持つべきだと言っているんだ。少なくとも人口置き換え水準は維持しないと人口は減るばかりだからね。特に優秀な女性たちがまったく子供を産まないか、産んでも1人なんだ。そう聞けばとんでもない危機であることが分かるでしょう?”
→子供好きの一面もあるようです。
また、人類を存続させるという課題認識があるので、人口構造の問題も気にしているみたいです。
”本当に「たゆまぬ追求」という言葉が似合う人物との思いをあらためて強くした。しかも、その追求の精神は、我々の想像をはるかに超えたレベルなのだ。ここまで熱い思いで何かを追い続ける人を私は見たことがない。”
→普通は無理な解決策だと思ってしまうところを、可能にしてしまいますよね。それに、前人未到の数と規模の新規事業創出者。技術的にもビジネス的にもハードルの高いものに挑戦しいくつかの成功を得ているのが本当にすごいところです。
2017年5月18日木曜日
医療業界に破壊的イノベーションを 「医療イノベーションの本質」
はじめに
自分は、エンジニアとして、医療業界に関連した仕事をしています。
しかし、医療業界は、非常に複雑な業界であるため、なかなか全体像を把握しにくく、俯瞰的に業界の問題や今後の方向性を考えるのが難しいと感じていました。
その中で、イノベーションのジレンマで有名なクリステンセンが、医療業界での破壊的イノベーションについて記した本書に出会ったため、読んでみました。
本書は、医療業界のコストを劇的に下げ、より品質の高いサービスを提供するには、どうすれば良いか?という問いに答える作品になっています。
医療業界にも破壊的イノベーションが必要
医療業界のコストを劇的に下げ、より品質の高いサービスを提供するにはどうすれば良いか?
その実現には、他の業界と同様に破壊的イノベーションが医療の世界でも必要だとクリステンセンは主張します。
それは、他の業界を見てきても明らかなように、コストを下げ品質も向上させることが可能なのは破壊的イノベーションだけだからです。(一つの例外もなく!)
一方で、医療業界には、国などが定める償還制度や規制があり、更には古くからの組織制度が残っている部分があります。
古くからの組織制度やビジネスモデルは、破壊的イノベーションを実施することを困難とさせています。
同様に古くなった償還制度の一部は、破壊的イノベーションを阻害する要因にもなります。
それは、様々な技術革新が業界を大きく変えるチャンスを逃すことにつながっています。
破壊的イノベーションを促すために必要な総合病院の変化とは
本書での大きな一つの主張は、複数のビジネスモデルを抱えてしまっている総合病院をそれぞれのビジネスモデルへ解体することです。
病院は下記の3つのビジネスモデルを実施してしまっている。と、クリステンセンは主張します。
・ソリューションシップ型
・価値付加プロセス型事業
・ネットワーク促進型事業
それぞれのビジネスモデルは以下のような特徴をもっています。
・ソリューションシップ型
問題を診断し、解決策を提示する。出来高払いで支払いを受ける
精密医療ではなく直感的医療に頼るような疾病、治療を扱う
・価値付加プロセス型
確定診断のついた問題を比較的標準化された手順で治療する
アウトカムに基づく支払いを受ける・ネットワーク促進型
専門家や患者が情報交換し、助け合う
調整役は通常会費による支払いを受ける慢性的な疾病が扱いやすい
適したビジネスモデルをもった組織に解体することで、非常に高額で不明瞭となってしまった、莫大な間接費の削減を狙います。
現状では、それぞれのビジネスモデルは異なった利益創出の方法を抱えているにも関わらず、組織が一つのため、組織体制やビジネスモデルを最適化することを拒み、問題を解決することができず、かなり歪んだ形で間接費を加えた価格設定になってしまっています。
解体することにより、コストだけでなく患者の用務に応じた合理的な統合を果たすことも可能となり、質も高まると主張します。
更に、病院が解体されると同時に、第2の波が来ると主張します。
それは、いわゆるテレメディシン(テレメディスン)です。
今の医療は解決策のある高コストな病院へ、患者を来院させるのが一般的ですが、音楽が自宅でダウンロードできるようになったように、解決策をより身近な場所へ移行し、医療費の発生場所を変える流れが来るだろうと主張します。
簡易的な自己診断は、すでにウェアラブル端末なども含めて実現されてきていますが、そういった流れがより一層強まる方向に進むということでしょう。
(もちろん電子カルテや通信技術などのインフラが整ったことも重要な要素です。)
イノベーションを阻害する償還制度
償還制度もイノベーションの阻害要因となります。
本書では、慢性腎不全を例にあげています。
動静脈シャントと透析センターが作られ、急性疾患から慢性疾患へと多くの腎不全は移行していきました。
しかし、近年では在宅透析が、透析センターと同様のインパクトと一層のコスト削減効果があるにも関わらず、その普及を遠ざけている現状があるようです。
その理由は透析センターなどを前提に作られた償還制度にある と筆者は主張します。
医薬品業界の未来
破壊的イノベーションを促す重要な要素の一つに牽引技術があります。
医療業界の牽引技術を持つのは、医薬品メーカーや、医療機器メーカーが主となるでしょう。
製薬業界では以下のような変化が発生すると考えられます。
①分散化、精密化された将来の医療では、ブロックバスター薬は滅多にみられなくなるだろう
②自己診断が医療の出発点となり、患者に直接医薬品を売り込む手法が広がりを見せるだろう
③診断薬が採算性の良いものとなり、償還制度も見直される可能性があるだろう
④現在巨大な製薬メーカーは、誤ったアウトソーシングを実施し、他の業界でも起こったように、将来の利益創出として重要な分野を自ら切り離すだろう
その重要な分野とは、臨床試験の管理と精密な診断薬の開発である
何故なら将来の牽引技術は、精密な診断と効果の期待できる治療を結びつける行為が利益の中心となると考えられるからだ
⑤ジェネリック薬品がメーカーが特許医薬品の開発を実施し、上位市場へ参入するだろう
注目すべきは、精密な診断が一層可能になるにあたって、治療薬の選択肢が分散化されると同時に、効果が期待される治療と診断内容を結びつける行為が利益の中心となることです。
それにより、現在巨大製薬メーカーが現在のビジネスモデルの最適化からアウトソーシングしようとしている臨床試験の管理と精密な診断薬の開発が、今後のイノベーションの中心となると予言している点でしょう。
また、精密な診断は、医学の専門性自体が誤って定義されていたことを認識させるという主張も注目する点ではないでしょうか?
医療機器業界の未来
続いて医療機器業界の破壊的イノベーションです。
まず、診断機器は集約されていたものから、再び分散化すると考えられます。
それは、通信事業が電報局から家庭電話、携帯電話に変わったのと同様です。
それは、通信事業が電報局から家庭電話、携帯電話に変わったのと同様です。
例えば、血液検査や検体の分析作業は広範囲に近年集約化されましたが、小形な分析装置により一部は再び顕微鏡の時代のように医者の元に分散化されていくと考えられます。
また、それが個人の手元に移行すれば、テレメディシンをより助長することにも繋がります。
また、それが個人の手元に移行すれば、テレメディシンをより助長することにも繋がります。
また、画像診断などは、より低コストの場所で、より高度な治療を行う事を可能とし、低コストの医療提供者が高コストの同業者を破壊する助けとなる。と主張します。
つまり、プロの専門性をコモディティ化することを医療機器メーカーは助長し、それは従来の病院組織の解体を助長することにも繋がります。
もちろん、医療機器は診断だけでなく、治療方法を根底から変えていくことも可能です。
これはすでに始まっている血管内治療がいい例だと本書では述べています。
そして何より、医療機器業界は、直感的医療 経験的医療 精密医療という流れに沿って疾患を推し進める組織となることができます。
これは医療がアートの分野からサイエンスになることを助長し、コストを大きく下げる要因につながるでしょう。
クリステンセン曰く医療の牽引的技術は診断能力です。
医療だけでなくどの業界にも、問題を精密に定義することは、解決策を開発する前提となるからです。
医療だけでなくどの業界にも、問題を精密に定義することは、解決策を開発する前提となるからです。
医療機器メーカーや製薬メーカーは、診断能力という索引技術を有する組織であり、その影響は、様々な分野にわたることを本書を通じて改めて実感しました。
最後に
本書はこれ以外にも、医療教育や、償還制度など多岐に渡るイノベーションの可能性について述べています。
米国に限定したような部分や、守備範囲の広さから理解に苦しむ部分もありますが、多くの医療業界に関連する人が読んで、ヒントを得ることができる一冊だと思います。
2017年4月3日月曜日
WORK SHIFT を読んで
・技術革新と人生観の変化
本書の構成は、将来(2025年)の働き方を想像するにあたり、どういった変化が世の中に生じ、自分達はどういった働き方に〈シフト〉していくべきか、どういった選択肢が広がっていくか、人生を積極的に生きるにはどうするべきかを、かなり幅広い視点から論じています。
話題の範囲は豊富なので、自分に必要な部分を本書から補っていけば良いと思います。
そう説明すると、なんだか将来予想図のように感じますが、この本は将来の仕事について語った本ではく、今まさに自分のキャリアや人生の価値観をどう考えるか。私達の日々の直近の問題を扱った本だと自分は感ています。
なぜなら、本書を読んで強く感じたのは、多くの技術革新が世界中の人の働き方や人生の価値観を変えることになります。そして、それは、今後ますます助長されることになり、恐らく非可逆的なものになるでしょう(トランプ政権みたいな、懐古的な話もありますが・・・)
そして、そういった本書で扱っている非可逆的な変化は、今すでに断片的にも発生していることがほとんどだからです。
こういった変化は今でも多くの仕事を奪うだけでなく、多くの人の人生観をネガティブにもポジティブにも変えています。
そして気をつけたいのは、多くの人には、知らぬうちに環境が変わってしまうことだと思います。
更に、もっと怖いのは、環境の変化から気づかぬうちに人生観も変わってしまうことが起こり得ることです。つまり、自分自身の変化にも意識的に気づかないことです。
そういったことを防ぐために、どういった変化が起こるかを考え、その変化に積極的に対応するために何をすべきか、本書から学ぶキッカケを得ることができると思います。
・来る社会の変化とは
今後予想される社会の大きな変化の流れについて、本書では5つの要因としてまとめています。
1.テクノロジーの進化
インターネットの更なる普及、A.I.の進化、ソーシャルな参加の増加、メガ企業とミニ起業家の台等などがあげらています。
もうすでに始まっている話だと思いますが、今後影響度が更に高まるのでしょう。
A.I.の進化でいえば、単純労働はもちろん、課題やルールが明示的な作業(囲碁や将棋が良い例でしょう)や一部の知的産業は、どんどんヒトと置き換えが進むと考えられています。
それは、より専門性の高い職種や置き換えが少ない職種へと意識的に変化してく必要があることを示唆していると思います。
2.グローバル化の進展
まだまだ、この大きなグルーバル化の流れは変わらないと予想します。
新興国型のイノベーションの発生、インドと中国が人材輩出大国へ、世界中でメガシティが形成、同時にスラム街も形成 等があげらています。
先進国が甘い蜜を吸っていた時代は幕を閉じ、人材のライバルは世界中に出現する時代と変わっていきます。
また格差も広がります。格差は劣等感と恥の意識を広げることに繋がり、孤独感を感じやすい社会を増長します。
また、「デコボコな世界」と呼ばれるような、地域の差異が顕著になります。これは、メガシティ、巨大生産拠点、クリエイティブクラスター、地方部といったような分類がなされ、各地域にその特色に見合った人が集まり、それらの人にむけて必要なサービスが発生します。
3.人口構成の変化と長寿命化
人口増加や移住の増加、更には長寿命化という影響が、働き方にも影響を与えます。
寿命が長くなることで労働できる年齢も増えます。
そのため、一つの仕事を続けて60歳で仕事を辞めるという旧来型の働き方ではなく、長い労働年齢の間で仕事を変えたり、時には30代40代のどこかで大学で学んだり、長い休暇をとったり、1年間ボランティアをしたりといった働き方にシフトするヒトも増えるでしょう。
4.社会の変化
表現を変えれば、価値観の変化です。
家族、自分、仕事とその他のバランス対する価値観の変化、大企業や政府への不信感、幸福感の減少、余暇時間の増加
などがあげられています。
こういった価値観の変化と現在の社会構造が提供する価値観が歪な状態にあると思います。特に日本は人材の流動性が低いことが、問題を難しくしていると感じます。
また、2025年には今の若い世代(Y世代)が社会への影響度を増すポジションに移行します。この世代は、自由な仕事を好み、専門性に磨きをかけ、自分たちの願望を雇用主が満たさない場合の我慢が短い世代と捉えられているようです。
目に見える形で被害が大きくなることで、持続可能性を重んじる文化が世界的に形成されたり、エネルギー価格の上昇や課税などによって、物理的な移動のコストが上昇する可能性があると著者は主張します。
・我々が取るべき行動は
上記の変化に対応するために、著者は3つの〈シフト〉が必要だと考えています。
1.専門技能のシフト(知的資本の強化)
ゼネラリストの時代が幕を下ろし「専門技能の連続的習得」を通じて、自分の価値を高めていかく必要があります。ゼネラリストはA.I.やインターネットの普及や、何より一つの会社が社員と長い契約を今後も結ぶことが考えにくいため、必要性が減ると考えられます。また、時代の変化のスピードも増えるだけでなく、労働できる年齢も増え、更には、世界中にライバルが登場するため、専門技能を1つに絞ることは大変危険だと主張します。これは10年後、生き残る理系の条件と通じる部分があります。
未来にどういう技能と能力が必要かを知り、その分野で高度な技能を磨くと同時に、状況に応じて柔軟に専門分野を変えることが求められます。
個人の差別化も難しくなるので、自分の技量を証明する必要性も出てきてそういったサービスも登場するだろうと主張します。
個人的に、肝に銘じておきたいことは、専門技能の習得には時間がやはり必要ということです。仕事がそういう場をたまたま提供したり、必要に迫られるも十分な時間が確保できる場合はいいですが、自分から横の領域に広げるには、ある程度の時間を有することになります。
こういったことを助けるためにも、テクノロジーの進化や、下記の人的ネットワークというのが重要になります。
2.個人主義と競争主義を見直し人的ネットワークの時代へ(人間資本の強化)
多様性のあるコミュニティや、精神のバランスを保つための愛情のある人間関係を意識的に形作っていく必要があると主張します。
社会変化からも高度な課題が増え、イノベーションは、多くの人数で実践する必要も出てきます。こういったマスイノベーションが増えると著者は予想しています。
人的ネットワークは、1の専門技能のシフトにも通じます。自分のキャリアを脱皮させる手助けにも人的ネットワークは力添えをしてくれます。学び合いの共同体を築くことができるからです。
人的ネットワークを築くのが苦手な人がいます。私もそうです。著者は、カメレオン人間になれ。というアドバイスを送っています。自分の振る舞いをそのグループの暗黙のルールに合わせることが重要だと述べています。これは、核となる信念がないこととは異ります。
3.ライフスタイルの見直し(情緒的資本の強化)
モノを消費するスタイルから、質の高い経験と人生のバランスを重んじる姿勢への変化の必要性を述べています。
個人的には、残業して家庭をないがしろにし、リタイアすると何もない。という生き方を選択する人は今後減っていくと思います。もちろん、リタイアそのものの考え方も変わってくることでしょう。
最後に
上記のように整理すると、やはりこれは10年後の問題ではありません。今まさに直近で起こっていることばかりです。そのため、今後より一層こういった流れが増えていくのだと感じさせます。
自分自身に振り返ってみると、改めて専門領域を増やす必要性と大切さが身にしみます。
また、人的ネットワークは積極的に広げてこなかったタイプなので、もっと広げた方が良かったと反省しています。
特に、ポッセと呼ばれる同じ志を持つ仲間。こういった人を見つけるのは、自分は苦労するタイプですが、自分の働き方の選択肢を広げるにあたっては重要かと思いました。
2017年2月26日日曜日
Rで計算する、タグチメゾット(品質工学)を使ったパラメータ設計 に関するメモ② (Design of experiments & Taguchi method)
前回は、静特性のパラメータ設計についてまとめました。
結果は以下のようになります。
それぞれのグラフは以下になります。
(クリックして拡大してみてください)
SN比は、グラフと分散分析表から分かるように、HとBが大きいのが分かります。
感度は、H,A,B,Cが大きいのが分かります。
これらの因子をもとに、パラメータ設計を実施し、確認試験を実施するのが一般的です。
本ページは下の書籍を参考に自習用にまとめています。
他の参考書籍です
関連ページ
静特性のパラメータ設計について
多因子--応答の最適化について
多因子-2水準-L16直交表の場合
2因子ー質的因子の場合
1因子ー量的因子ー二次モデルの場合
1因子ー量的因子ー一次モデルの場合
1因子ー質的因子の場合
■動特性のパラメータ設計について
今回は、動特性のパラメータ設計について学びます。
入力の水準に応じて、結果が変わる特性を動特性と呼びます。
動特性を行う際の直交表は、内側配置に制御因子を、外側配置に信号因子を用いることが多いようです。また、誤差因子と信号因子を組み合わせた場合もあるようです。
動特性の場合も、静特性の場合の様に、いくつかに大きく区分できます。
ゼロ点比例式、基準点比例式、一次式、などに別れるようです。
以下では、一次式の事例をあげていますが、本質的にどの様に誤差計算を実施しているかが理解できれば、様々なモデルに応用できると思います。
では、動特性の場合の感度とSN比について確認していきたいと思います。
ゼロ点比例式、基準点比例式、一次式、などに別れるようです。
以下では、一次式の事例をあげていますが、本質的にどの様に誤差計算を実施しているかが理解できれば、様々なモデルに応用できると思います。
では、動特性の場合の感度とSN比について確認していきたいと思います。
外側配置の信号因子M1,・・・,Mnがで構成されている場合に、その解きの第i番目の制御因子の組み合わせに対する出力をyi1,yi2,・・・,yinとします。
その際に、第i番目の制御因子の水準組み合わせにおいて、応答yと因子Mの間における、以下の関係について考えます。
上記の式から、傾きであるβ1iが大きいほどその出力は敏感であると考えられます。一方で、データは上記の直線の周辺にバラつきます。そのバラつきをあらわすσ_i^2については、小さい方が出力が敏感であることになります。
これらの概念を組み合わせすると、出力の鋭敏さの測度として、以下を用いるとよいことが考えられます。
上記の推定について考えます。
σ_i^2は、第i水準組み合わせでの残差分散V_eiで推定ができます。
では、β_1i^2を推定について考えます。
こちらは、最小二乗法で求めて終わりかと思いきや、βを二乗したものとの不偏性の観点から、以下で推定します。
以上から、鋭敏さの測度の考え方とあわせて、下記でSN比を定義します。
また、感度としては、以下を用いることができます。
S_riは下記で求めることができます。
上記の流れの式は、線形式や入力の二乗和のrなどを用いる式の表現とは異なりますが、計算結果は一致しますのでご安心を。(※モデルが一次モデルなのか、比例モデルなのかは注意してください)
再びですが、計算方法よりも、品質工学の場合は、式が意味するものをしっかり把握しておくのが、計算ミスをなくすのにベターだと思います。
以上から、鋭敏さの測度の考え方とあわせて、下記でSN比を定義します。
また、感度としては、以下を用いることができます。
S_riは下記で求めることができます。
上記の流れの式は、線形式や入力の二乗和のrなどを用いる式の表現とは異なりますが、計算結果は一致しますのでご安心を。(※モデルが一次モデルなのか、比例モデルなのかは注意してください)
再びですが、計算方法よりも、品質工学の場合は、式が意味するものをしっかり把握しておくのが、計算ミスをなくすのにベターだと思います。
■実際のデータで計算
では、今回も実際のデータで計算したいと思います。
以下のような直交表を考えます。
では、今回も実際のデータで計算したいと思います。
以下のような直交表を考えます。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | ||||||||||
M | 20 | 20 | 40 | 40 | 60 | 60 | 80 | 80 | 100 | 100 | |||||||||
A | B | C | D | F | G | H | I | J | |||||||||||
1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | 19.9 | 20 | 39.9 | 40.1 | 60.1 | 59.9 | 80 | 80.2 | 100 | 100.5 |
2 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L2 | L2 | L2 | L2 | 11.9 | 11.8 | 24 | 23.7 | 35.6 | 36.1 | 47.7 | 47.9 | 59.9 | 60 |
3 | L1 | L1 | L2 | L2 | L2 | L1 | L1 | L1 | L2 | 27.9 | 28 | 55.6 | 55.9 | 84.1 | 83.9 | 112.5 | 111.9 | 140.6 | 140.7 |
4 | L1 | L2 | L1 | L2 | L2 | L1 | L2 | L2 | L1 | 3.9 | 4 | 7.9 | 8 | 12 | 11.9 | 15.9 | 15.8 | 20 | 20 |
5 | L1 | L2 | L2 | L1 | L2 | L2 | L1 | L2 | L1 | 19.9 | 20 | 40 | 40 | 59.3 | 60.3 | 79.7 | 80.1 | 100.2 | 100.1 |
6 | L1 | L2 | L2 | L2 | L1 | L2 | L2 | L1 | L2 | 11.9 | 12 | 24 | 23.9 | 36.1 | 35.8 | 48 | 47.9 | 59.7 | 59.8 |
7 | L2 | L1 | L2 | L2 | L1 | L1 | L2 | L2 | L1 | 28.1 | 27.9 | 59.9 | 56.5 | 84 | 83.5 | 112.4 | 112.6 | 140.2 | 139.2 |
8 | L2 | L1 | L2 | L1 | L2 | L2 | L2 | L1 | L1 | 28 | 27.8 | 56 | 56 | 84.1 | 83.8 | 111.5 | 111.8 | 140.2 | 140 |
9 | L2 | L1 | L1 | L2 | L2 | L2 | L1 | L2 | L2 | 28 | 27.9 | 56.1 | 55.9 | 84.1 | 84 | 111.7 | 111.8 | 139.6 | 140.1 |
10 | L2 | L2 | L2 | L1 | L1 | L1 | L1 | L2 | L2 | 28 | 27.9 | 56.1 | 55.8 | 83.5 | 83.9 | 112.2 | 112 | 140.2 | 139.6 |
11 | L2 | L2 | L1 | L2 | L1 | L2 | L1 | L1 | L1 | 20 | 19.9 | 40.1 | 39.8 | 60 | 59.8 | 79.6 | 80.3 | 100.3 | 99.9 |
12 | L2 | L2 | L1 | L1 | L2 | L1 | L2 | L1 | L2 | 12 | 12 | 23.9 | 23.9 | 36 | 35.8 | 47.6 | 47.8 | 60.5 | 59.6 |
制御因子がA~Iで、入力因子として20~100を考えます。今回は、誤差因子がありません。
(誤差因子のない例題はあまり品質工学としては良くない気がします・・・・)
また、各入力因子に対して、2つのデータが取得されています。
上記のように一次式のモデルを考えますが、品質工学ではなるべく避けるべきモデルと言われることが多い様です。(なるべく、エネルギー保存則が成り立つモデルで考えるべき。)
なにはともあれ、Rで解いていきたいと思います。
前回と同様に、Rで処理しやすいように、以下のようにcsvファイルを作成します。
Output.csv
Latin_Table.csv
※Eは誤差と勘違いされるため、あえて抜かしています。
■Rのプログラム
下記が実際のRのコードです。
(誤差因子のない例題はあまり品質工学としては良くない気がします・・・・)
また、各入力因子に対して、2つのデータが取得されています。
上記のように一次式のモデルを考えますが、品質工学ではなるべく避けるべきモデルと言われることが多い様です。(なるべく、エネルギー保存則が成り立つモデルで考えるべき。)
なにはともあれ、Rで解いていきたいと思います。
前回と同様に、Rで処理しやすいように、以下のようにcsvファイルを作成します。
Output.csv
X | Y1 | Y2 | Y3 | Y4 | Y5 | Y6 | Y7 | Y8 | Y9 | Y10 | Y11 | Y12 |
20 | 19.9 | 11.9 | 27.9 | 3.9 | 19.9 | 11.9 | 28.1 | 28 | 28 | 28 | 20 | 12 |
20 | 20 | 11.8 | 28 | 4 | 20 | 12 | 27.9 | 27.8 | 27.9 | 27.9 | 19.9 | 12.9 |
40 | 39.9 | 24 | 55.6 | 7.9 | 40 | 24 | 55.9 | 56 | 56.1 | 56.1 | 40.1 | 23.9 |
40 | 40.1 | 23.7 | 55.9 | 8 | 40 | 23.9 | 56.5 | 56 | 55.9 | 55.8 | 39.8 | 23.9 |
60 | 60.1 | 35.6 | 84.1 | 12 | 59.3 | 36.1 | 84 | 84.1 | 84.1 | 83.5 | 60 | 36 |
60 | 59.9 | 36.1 | 83.9 | 11.9 | 60.3 | 35.8 | 83.5 | 83.8 | 84 | 83.9 | 59.8 | 35.8 |
80 | 80 | 47.7 | 112.5 | 15.9 | 79.7 | 48 | 112.4 | 111.5 | 111.7 | 112.2 | 79.6 | 47.6 |
80 | 80.2 | 47.9 | 111.9 | 15.8 | 80.1 | 47.9 | 112.6 | 111.8 | 111.8 | 112 | 80.3 | 47.8 |
100 | 100 | 59.9 | 140.6 | 20 | 100.2 | 59.7 | 140.2 | 140.2 | 139.6 | 140.2 | 100.3 | 60.5 |
100 | 100.5 | 60 | 140.7 | 20 | 100.1 | 59.8 | 140 | 140 | 140.1 | 139.6 | 99.9 | 59.6 |
Latin_Table.csv
A | B | C | D | F | G | H | I | J |
L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L1 |
L1 | L1 | L1 | L1 | L1 | L2 | L2 | L2 | L2 |
L1 | L1 | L2 | L2 | L2 | L1 | L1 | L1 | L2 |
L1 | L2 | L1 | L2 | L2 | L1 | L2 | L2 | L1 |
L1 | L2 | L2 | L1 | L2 | L2 | L1 | L2 | L1 |
L1 | L2 | L2 | L2 | L1 | L2 | L2 | L1 | L2 |
L2 | L1 | L2 | L2 | L1 | L1 | L2 | L2 | L1 |
L2 | L1 | L2 | L1 | L2 | L2 | L2 | L1 | L1 |
L2 | L1 | L1 | L2 | L2 | L2 | L1 | L2 | L2 |
L2 | L2 | L2 | L1 | L1 | L1 | L1 | L2 | L2 |
L2 | L2 | L1 | L2 | L1 | L2 | L1 | L1 | L1 |
L2 | L2 | L1 | L1 | L2 | L1 | L2 | L1 | L2 |
※Eは誤差と勘違いされるため、あえて抜かしています。
■Rのプログラム
下記が実際のRのコードです。
#作業ディレクトリの設定
setwd("作業ディレクトリを設定")
#データの読み出し
LT<-read.table("Latin_Table.csv",header = TRUE,sep = ",")
str(LT)#読み出しデータ構造の確認
summary(LT)
Output<-read.table("Output.csv",header = TRUE,sep = ",")
str(Output)#読み出しデータ構造の確認
summary(Output)
#線形回帰
colname <-colnames(Output)#headerの名前を抽出
beta <- c(NULL)
y_est <- c(NULL)
for(i in 1:nrow(LT)){
fm <- paste(colname[1+i],"~",colname[1])#各formulaを文字列から作成
Output.lm <- lm(fm,data=Output)#各モデルの線形回帰を実施
beta <- c(beta,Output.lm$coefficients[2])#傾きを抽出しベクトルに格納
y_est <-cbind(y_est,Output.lm$fitted.values)#推定値をデータフレームに格納
}
#S_riの計算
Mbar<-apply(Output,2,mean)
SUM_Sm <- (Output[,1] - Mbar[1])
SUM_Sm <- SUM_Sm*SUM_Sm
SUM_Sm <- sum(SUM_Sm)/2
S_ri <- beta*beta*SUM_Sm
#V_eiの計算
Output_Y <- Output[,colnames(Output) != colname[1]]#入力因子を削除したデータフレームを用意
S_ei <- y_est - Output_Y
S_ei <- S_ei*S_ei
S_ei <- apply(S_ei,2,sum)
V_ei <- S_ei/8
#感度の計算
Sens <- (S_ri - V_ei)/SUM_Sm
Sens <- 10*log10(Sens)
Sens
#SN比の計算
SN <- (S_ri - V_ei)/SUM_Sm/V_ei
SN <- 10*log10(SN)
SN
#感度の分散分析
Sens_Bunsan <- cbind(LT,Sens)
Sens.lm <- lm(Sens~A+B+C+D+F+G+H+I+J,data = Sens_Bunsan)
anova(Sens.lm)
#感度の要因効果図の作成
par(mfrow=c(1,ncol(LT)))
sens_max <- max(Sens)
sens_min <- -5
fnames<-colnames(Sens_Bunsan)
for(i in 1:ncol(LT)){
fc <- factor(Sens_Bunsan[,i])
x_tmp <- 1:length(levels(fc))
y_tmp <- tapply(Sens_Bunsan$Sens,fc,mean)
plot(x_tmp,y_tmp,type="b",pch=1,xaxp=c(1,length(x_tmp),1),
ylim=c(sens_min,sens_max),xlab=as.character(fnames[i]),
ylab="Sensitivity[dB]",col="red")
}
#SN比の分散分析
SN_Bunsan <- cbind(LT,SN)
SN.lm <- lm(SN~A+B+C+D+F+G+H+I+J,data = SN_Bunsan)
anova(SN.lm)
#SN比の要因効果図の作成
tmppar<-par(no.readonly=TRUE)
par(mfrow=c(1,ncol(LT)))
SN_max <- 15
SN_min <- 11
fnames<-colnames(SN_Bunsan)
for(i in 1:ncol(LT)){
fc <- factor(SN_Bunsan[,i])
x_tmp <- 1:length(levels(fc))
y_tmp <- tapply(SN_Bunsan$SN,fc,mean)
plot(x_tmp,y_tmp,type="b",pch=1,xaxp=c(1,length(x_tmp),1),
ylim=c(SN_min,SN_max),xlab=as.character(fnames[i]),
ylab="SN_Ratio[dB]",col="red")
}
setwd("作業ディレクトリを設定")
#データの読み出し
LT<-read.table("Latin_Table.csv",header = TRUE,sep = ",")
str(LT)#読み出しデータ構造の確認
summary(LT)
Output<-read.table("Output.csv",header = TRUE,sep = ",")
str(Output)#読み出しデータ構造の確認
summary(Output)
#線形回帰
colname <-colnames(Output)#headerの名前を抽出
beta <- c(NULL)
y_est <- c(NULL)
for(i in 1:nrow(LT)){
fm <- paste(colname[1+i],"~",colname[1])#各formulaを文字列から作成
Output.lm <- lm(fm,data=Output)#各モデルの線形回帰を実施
beta <- c(beta,Output.lm$coefficients[2])#傾きを抽出しベクトルに格納
y_est <-cbind(y_est,Output.lm$fitted.values)#推定値をデータフレームに格納
}
#S_riの計算
Mbar<-apply(Output,2,mean)
SUM_Sm <- (Output[,1] - Mbar[1])
SUM_Sm <- SUM_Sm*SUM_Sm
SUM_Sm <- sum(SUM_Sm)/2
S_ri <- beta*beta*SUM_Sm
#V_eiの計算
Output_Y <- Output[,colnames(Output) != colname[1]]#入力因子を削除したデータフレームを用意
S_ei <- y_est - Output_Y
S_ei <- S_ei*S_ei
S_ei <- apply(S_ei,2,sum)
V_ei <- S_ei/8
#感度の計算
Sens <- (S_ri - V_ei)/SUM_Sm
Sens <- 10*log10(Sens)
Sens
#SN比の計算
SN <- (S_ri - V_ei)/SUM_Sm/V_ei
SN <- 10*log10(SN)
SN
#感度の分散分析
Sens_Bunsan <- cbind(LT,Sens)
Sens.lm <- lm(Sens~A+B+C+D+F+G+H+I+J,data = Sens_Bunsan)
anova(Sens.lm)
#感度の要因効果図の作成
par(mfrow=c(1,ncol(LT)))
sens_max <- max(Sens)
sens_min <- -5
fnames<-colnames(Sens_Bunsan)
for(i in 1:ncol(LT)){
fc <- factor(Sens_Bunsan[,i])
x_tmp <- 1:length(levels(fc))
y_tmp <- tapply(Sens_Bunsan$Sens,fc,mean)
plot(x_tmp,y_tmp,type="b",pch=1,xaxp=c(1,length(x_tmp),1),
ylim=c(sens_min,sens_max),xlab=as.character(fnames[i]),
ylab="Sensitivity[dB]",col="red")
}
#SN比の分散分析
SN_Bunsan <- cbind(LT,SN)
SN.lm <- lm(SN~A+B+C+D+F+G+H+I+J,data = SN_Bunsan)
anova(SN.lm)
#SN比の要因効果図の作成
tmppar<-par(no.readonly=TRUE)
par(mfrow=c(1,ncol(LT)))
SN_max <- 15
SN_min <- 11
fnames<-colnames(SN_Bunsan)
for(i in 1:ncol(LT)){
fc <- factor(SN_Bunsan[,i])
x_tmp <- 1:length(levels(fc))
y_tmp <- tapply(SN_Bunsan$SN,fc,mean)
plot(x_tmp,y_tmp,type="b",pch=1,xaxp=c(1,length(x_tmp),1),
ylim=c(SN_min,SN_max),xlab=as.character(fnames[i]),
ylab="SN_Ratio[dB]",col="red")
}
結果は以下のようになります。
Analysis of Variance Table
Response: Sens
Df Sum Sq Mean Sq F value Pr(>F)
A 1 61.143 61.143 16.7743 0.05476 .
B 1 61.970 61.970 17.0010 0.05409 .
C 1 61.591 61.591 16.8972 0.05440 .
D 1 3.687 3.687 1.0116 0.42043
F 1 3.616 3.616 0.9919 0.42421
G 1 3.568 3.568 0.9788 0.42678
H 1 76.748 76.748 21.0554 0.04436 *
I 1 3.723 3.723 1.0213 0.41860
J 1 1.057 1.057 0.2900 0.64411
Residuals 2 7.290 3.645
Analysis of Variance Table
Response: SN
Df Sum Sq Mean Sq F value Pr(>F)
A 1 0.759 0.759 0.0342 0.8703
B 1 26.516 26.516 1.1952 0.3884
C 1 4.926 4.926 0.2220 0.6839
D 1 0.705 0.705 0.0318 0.8750
F 1 1.024 1.024 0.0462 0.8498
G 1 13.722 13.722 0.6185 0.5140
H 1 33.273 33.273 1.4998 0.3454
I 1 6.035 6.035 0.2720 0.6540
J 1 4.130 4.130 0.1861 0.7082
Residuals 2 44.371 22.186
Response: Sens
Df Sum Sq Mean Sq F value Pr(>F)
A 1 61.143 61.143 16.7743 0.05476 .
B 1 61.970 61.970 17.0010 0.05409 .
C 1 61.591 61.591 16.8972 0.05440 .
D 1 3.687 3.687 1.0116 0.42043
F 1 3.616 3.616 0.9919 0.42421
G 1 3.568 3.568 0.9788 0.42678
H 1 76.748 76.748 21.0554 0.04436 *
I 1 3.723 3.723 1.0213 0.41860
J 1 1.057 1.057 0.2900 0.64411
Residuals 2 7.290 3.645
Analysis of Variance Table
Response: SN
Df Sum Sq Mean Sq F value Pr(>F)
A 1 0.759 0.759 0.0342 0.8703
B 1 26.516 26.516 1.1952 0.3884
C 1 4.926 4.926 0.2220 0.6839
D 1 0.705 0.705 0.0318 0.8750
F 1 1.024 1.024 0.0462 0.8498
G 1 13.722 13.722 0.6185 0.5140
H 1 33.273 33.273 1.4998 0.3454
I 1 6.035 6.035 0.2720 0.6540
J 1 4.130 4.130 0.1861 0.7082
Residuals 2 44.371 22.186
それぞれのグラフは以下になります。
(クリックして拡大してみてください)
SN比は、グラフと分散分析表から分かるように、HとBが大きいのが分かります。
感度は、H,A,B,Cが大きいのが分かります。
これらの因子をもとに、パラメータ設計を実施し、確認試験を実施するのが一般的です。
本ページは下の書籍を参考に自習用にまとめています。
他の参考書籍です
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