2012年1月21日土曜日

勇気を持って日本の国が抱える問題を正視する。-仕事の本質とは-

ハゲタカ(上) (講談社文庫)
真山 仁
講談社
売り上げランキング: 2976

ずっと、単なる資本主義に対する批判本だと思っていました。

バブルに浮かれ、本質を見誤った日本人に対して復習を誓った、ゴールデンイーグルと呼ばれたある一人の男の物語。

ストーリーの流れはありきたりかもしれないが、出てくる登場人物のそれぞれの生き方と、時代背景は学ぶべきところがある。

オリンパスの”飛ばし”が話題となり、バブルのツケがまだ消えてない今としても、彼らがどういったことを考え、”飛ばし”に走ったのかが見えてくる。
是非、今こそあらためて読んで欲しい一冊。

そう、バブルの狂気に酔った大人達が、自分たちの全うする仕事の本分を忘れ、輝きをなくす。

仕事の本質とは何か。

個人的には、そういったことも考えさせられた一冊。



また、エンジニア好きな方は、仕事の本質を考えるのに以下の一冊もお勧めです。

下町ロケット
下町ロケット
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池井戸 潤
小学館
売り上げランキング: 162


メーカーは何をもって商売をするのか。
当たり前の問題を深く考えさせられる、夢と本質を見極めた男の物語。

2012年1月8日日曜日

キャズム ジェフリー・ムーア

キャズム
キャズム
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ジェフリー・ムーア
翔泳社
売り上げランキング: 3047


キャズム


革新的といわれ、驚嘆された製品はなぜ市場から姿を消したのか?
その疑問に新しいヒントを与えてくれる古くからある良書です。

改めてキャズムとは。

”この製品は、まだキャズムを超えていない。”

ビジネス書で時折見る言葉です。

メインストリームと言われる大きな市場にまだこの製品は受け入れられていない。技術オタクにしか浸透していないという意味で使われます。

大きな市場へと繋がる深い溝(キャズム)を、その製品は超えていないのです。




テクノロジーのライフサイクルには、イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティー、レイトマジョリティー、ラガードという5つの顧客層に分けて考えることができます。


それぞれの顧客層の間には、それぞれのクラックが存在しますが、最も大きなクラックがアーリーアダプターとアーリーマジョリティーの間に存在するキャズムです。

例えば、PDAはキャズムを説明するのに代表的な製品でした。iPhoneが出たことにより適例ではなくなりましたが。

また、電子ブックは、一昔前はキャズムを超えられていない典型例だった様です。しかし、現段階ではAmazonのKindleとクラウド化技術の躍進により米国ではキャズムを超えたと言っていいのでしょう。

キャズムを超えられなかった、ハイテクオタクに昔から人気だった技術として、AI(人工知能)や音声認識もあります。これに関しては、まだキャズムを超えたといえるものは少ないと思います。しかし、iPhoneのSiriには、キャズムを超えてくれるような夢を感じさせてくれますが。

掃除機とキャズム

以上の例と、今の国内事情を考えて思ったのですが、米国でキャズムを超えたものは、再び日本でキャズムに悩まされるであろうことが想像できます。

日本が保守的で、ガラパゴスな発想も問題かもしれませんが、販売チャンネルの確立、国内固有の問題などを解決し、アーリーマジョリティーに受け入れていもらうには、単純に米国の成功だけの事例ではうまくいかないでしょう。



まさにその例だと思うのはiRobotのルンバです。

米国では大ヒットした商品ですが、日本ではまだ誰もが買いたいと思う製品ではなく、キャズムを超えたとは言えないでしょう。

その理由として、日本の家庭事情と、米国の家庭事情の違いがあると思います。床に座る文化で、部屋も狭い日本ではルンバが掃除できないであろう空間は残念ながら多いでしょう。なので、床を掃除することはそこまで苦ではなく、床をルンバが掃除できるように維持しておくことのが苦だと思います。他にも、日本特有の事情が、キャズムを超えさせていない理由もあるのでしょうが。

何はともあれ、キャズムを超え、日本の掃除事情を変えてくれることを期待しています。

個人的には、家庭環境にフォーカスせず、体育館や展示場などを休みの日に自動で掃除してくれれば、良い需要があるのかな?とか思ってます。

キャズムを超えるには


内容を本に戻し、キャズムを超えるにあたって気になった部分をピックアップします。

・ユーザーの問題と量を的確に捉える

そのユーザーの市場はニッチだから、メインストリーム市場への橋かけとして期待できない。と考えてはいけません。

狙いを定めるべきメインストリームの市場につなげるためには、初期のターゲットを明確にし、製品のシナリオを作り、問題を明確にし改善する。その結果からメインストリームへとつなげていくことを考える。

なので、キャズムを超えようとする際は、ターゲットを限定する必要があえてある。

特に、最も重要なアーリーマジョリティー(実利主義者)は、技術ではなく、その製品がトータルとして競争相手に差をつけ、最大限の利益を得ることができ、自分たちの問題を解決してくれるかを考えています。


・ホールプロダクト

キャズムを超えるには、アーリーマジョリティーが重要だが、彼らは前述したように、実利主義者とも呼ばれる。彼らに受け入れてもらうには、彼らが欲しているものを提供する必要がある。彼らは、ホールプロダクトを欲している。


・エレベーターテスト

メッセージの作成。エレベーターの中に乗っているくらいの短い時間で、その製品のメッセージを伝えられないといけない。

・競争力を高めるポジショニング

テクノロジー製品が5つの顧客を表したベルカーブの図を左から右に流れていく時に、それぞれのターゲット・カスタマーが何に対して価値を置いているかは異なる。


最後に


ある市場には、似たような思考を持った人が集まっていると、時折錯覚してしまいがちですが、そこには色々な思考を持った人が存在します。

ハイテク製品でメインストリーム市場で売れた製品は、多かれ少なかれ、キャズムのベルカーブのモデルの各クラックを飛び越え、多くの人に受けいられてきたのでしょう。

では、キャズムを超えるために、まずはどのようにシナリオを組むべきか。少し考えてみたいところです。

2011年12月31日土曜日

OpenCV2 その1 ー動画キャプチャと保存ー

コンピュータビジョン最先端ガイド4 (CVIMチュートリアルシリーズ)
高松 淳 日浦 慎作 長原 一 富永 昌治 向川 康博
アドコム・メディア
売り上げランキング: 1393
以前OpenCV2を使って、研究をしていたことがあった。OpenCVは比較的、情報も豊富で勉強もしやすい部分だったと思うが、学術研究となるとコーディングばかりに時間を割くのも難しいというジレンマがあったような気がする。

そこで、自分の研究のコードを整理するという意味もこめて、少しずつアップしていきます。

今回は、テストということで、最も基本的な画像のキャプチャと保存。

#include <cv.h>
#include <highgui.h>
#include <iostream>

using namespace std;

int main(int argc, char **argv) {  
 using namespace cv;
 
 VideoCapture cap(1);  // VideoCapture(int device)  

 if(!cap.isOpened()){
  return -1;
 }
 
 Mat img, frame;
 int num=0;
 
 namedWindow("OpenCV 2.0 Capture Test", CV_WINDOW_AUTOSIZE);  
 
 for(;;) {  
  cap >> frame;  
  
  //img=frame;
  //cvtColor(frame ,img, CV_BGR2GRAY);  

  resize(frame,img,Size(640,480));

  //GaussianBlur(img, img, Size(7, 7), 1.5, 1.5);  
  //Canny(img, img, 0, 30, 3);  
  
  imshow("OpenCV 2.0 Capture Test", img);  
   
  char code; //key入力
  code = waitKey(10);  

  if(code == 'q') break;  
  if(code == 's') {
  char fname[255];
   sprintf(fname,"./%d.bmp",num);
   imwrite(fname, img);  
   num++;
  }
 }
 
 return 0;  
} 

こんなコードはいらないというツッコミを頂きそうですが、少しづつ充実できればいいなと思ってます。

2011年12月30日金曜日

継ぐのは誰か?

継ぐのは誰か? (ハルキ文庫)
小松 左京
角川春樹事務所
売り上げランキング: 21144


久々に、専門書以外の本を読みました。手に取ったのはSFです。
著者が亡くなり、小飼弾氏のブログの記事を読んで興味がわき読んでみた次第です。


も読んみましたが、個人的には”継ぐのは誰か”をお勧めします。



SF作家は、昔から人類に対する問題定義を彼らの想像力と知識を持って、人々に投げかけてきたと思います。人造人間や、アシモフが考えたロボットの三原則もそうでしょう。人類に対する大きな問題への投げかけは、今後私たちが直面する問題の一部を予見しているかもしれません。

その予見能力の高さは、本書からも40年前に書かれたとは思えぬネットワーク化された社会の描写からも分かります。まさに今現代の様子かと思わせ興奮すると同時に、40年前から想像されていたいう事実に人間の限界を思い知らされる部分です。しかし、こういった未来社会に起こりうる事態を想像することは、実際日々の生活を行う我々の想像力と創造力にも非常に重要であると私は考えています。想像力の少ない人は、自分の行動が未来にどういった影響を残せるかを想像することができず、創造力のない人間になってしまうと考えているからです。

そういった意味では、継ぐのは誰か? - 小松左京哀悼の辞に代えてに書かれている戦争に関する集団心理の問題も、「人」が行う行動が「人々」にどう影響を与るかという点において、自分たちの想像力次第で変わるのではないかという希望も同時に抱くのです。(ヒューマニズムという安直な言葉に変えてはもらいたくないんですが。)

SFというと、一見子供じみたように見えますが、SFの古典が現代にも大きく影響を与えているように、実に多くのことを学べると思います。そういった意味で、他に個人的にお勧めなのは甲殻機動隊とかでしょう。”継ぐのは誰か”とあわせて言えば、電脳を自由に扱うようになったのが、新人類か旧人類かという対比もできると思います。また、世界感も通じるものがあると思います。

想像力について改めて考えさせられる一冊でした。

2011年11月21日月曜日

入社一年目の教科書 岩瀬大輔

入社1年目の教科書
入社1年目の教科書
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岩瀬 大輔
ダイヤモンド社
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入社1年目の教科書

誰もが足元の石につまずく時期に、今一度読み返したい一冊です。

本書は、ライフネット生命保険の副社長である岩瀬大輔氏が、社会人新人向けに書いた本です。

読んでみると、あぁ、やっぱりそういう考え方で良いんだ。って安心させてくれると同時に、そこまで深く、そしてプラスには考えられてない所もあったなと、振り返ることができました。

モチベーションを高める。

そして、今の自分にはどう当てはめるかを考え、よりよくしていくにはどうすべきか。

再考する機会には良い本だと思います。

内容の多くは当たり前かもしれません。理想論かもしれません。違うことを言う人もいます。原則として全てに当てはまる訳でもありません。

でも、案外ここに書かれている基本的な意識を日頃からちゃんとできている人は少ないのでは。できてない人達の仲間入りをしてはいけません。

そして、何よりすぐに読め、よく咀嚼もできるこの本。お勧めです。

以下は、個人的に気になった部分をメモしました。

・50点で構わないから早く出せ

仕事は単独ではなく、”総力戦”で戦うもの。より早くフィードバックをもらう機会を得て、自分の中で経験値を積む場を増やしていく。

・つまらない仕事はない。

自分なりの付加価値を見いだせるか。
見方をかえることによって、あなたが向き合う仕事はまったく違うものとして見えてくるはずです

・会議では新人でも必ず発言せよ

何らかの形で貢献するのが社会人のルール。新人なりの参加の仕方は必ずある。もちろんTPOをわきまえた言い方も重要。

・仕事は根回し

根回しというより事前準備。総力戦ですからね。

・小さい仕事を全て引き取った方が、勉強や経験になる。

自分で小さい仕事でもひと通り経験できる重要性。

・resourceful

検索の時代にも直接聞くという武器は鉄板

・自分の仕事を全体像とつなげる

この仕事はなぜ存在するかを本当に考えれてますか?
全社的な目的を自分の仕事に反映できてますか?

・ビジネスパーソンの勉強は、アウトプットにつなげるべき

インプットで終わる勉強は学生まで。
個人的には、ここがネック。

・脳に負荷をかけよ

インプットした内容は自分のビジネスにどうアウトプットにつなげるか。

・目上の人を尊敬せよ

人には悪いところもあるが、それと同じくらい良いところもある。そこから学べるところは多い。

・感動はためらわずに伝える

分かってくれてる、いう必要はないではチャンスを逃している。

・自分のペースを知る

自分の能力を最大限に発揮できるペースを知る。
最初からは難しい所も。。。
ただ、その姿勢は見習いたい。

・仕事には「勝負どころ」がある。

いつ来るか分からない15分のために準備をしろ。と似ているかもしれない。
全ての予定を変えてでも、やらないといけない時がある。その時に能力を発揮できるか否かは、日々の戦い方に依存すると思う。

2011年10月30日日曜日

Leopard (Mac Book Pro) から Lion (Mac Book Air) に移行

Apple MacBook Air 1.7GHz Core i5/13.3/4G/128G/802.11n/BT/Thunderbolt MC965J/A
アップル (2011-07-21)
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 Web上に情報がなくてなんだか不安だったけど、問題がなかった件の報告

Snow LeopardからLionにした人は数多くいれど、SnowのつかないLeopardからLionに移行した人の情報は少なかったので、一応自分が行った方法を報告しておきます。

同一PCでOSをひとつ飛ばしてアップデートするのは面倒な様子ですが、PCが違えば全く問題なかったです。

PCも買い替えた理由は、我が家のLeopardの入っているMac Book Proが少し古くハードウェアの部分がガタが少し出てきた。iPhoneがiOS5になって、有効に使っていくにはLionへの変更が必要。という理由から保守派の自分もギークなみなさんにProよりも絶賛されているAirに乗換え&様変わりしたLeopardからLionへの移行を行ってみました。

結果としては、PC本体も変わったためかえって移行が楽でした。

1、Leopardが入っているProに移行アシスタント for Mac OS X Leopardをインストールする。そして、再起動後TimeMachineでバックアップ

2、購入したAirを起動し、TimeMachineから起動を選択。

3、後は指示された通りに。事前にAppleIDがない人は用意しておくと楽です。

終了。

今のところ全く問題がないです。このPCの移行の楽さは素晴らしいと思います。


2011年10月2日日曜日

日本企業にいま大切なこと

日本企業にいま大切なこと (PHP新書)
野中郁次郎 遠藤功
PHP研究所
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日本企業にいま大切なこと (PHP新書)



日本企業は、「世界で戦えない」


この言葉に反旗を翻した本。

米国の華やかな企業経営から流行した科学的経営や、効率的経営ばかりに主眼をおいた経営に対して疑問視すると同時に、かつてから日本が得意とした現場の「暗黙知」などに重点を置き、情緒的でよくないと批判された日本企業だからこその強みを説明している。

以下は気になった言葉をまとめます。

・"In the beginning was the Word."か、"In the beginning was the Experience"か。
 仮説とは経験から生まれるもの。イノベーションは平凡な日常からしか生まれない。

・イデオロギーだけでなく、リアリスティックも。
 理念を実行にうすつには、現実主義の視線から柔軟な発想が必要となる。

・「サイエンス」というより、むしろ「アート」
 個人的に、イノベーションのジレンマのような、経営から法則性を探しだすことは良いと思うが、最終的にそれを日常で実践できるのは、机上の計算だけでない実践的な指導者も必要。それは、「サイエンス」というより、むしろ「アート」に近い。

・「共同体の善」
 CSRが叫ばれる前から日本には共同体の善を実践していく企業が多くあった。しかし、「共同体の善」がこの多様化した社会で簡単に同意を得られるかは難しいところかも。また、各企業がどんな善を目的として事業を行うかを考えることは今後より重要となる。

・サムスンの課題はサステナビリティ。
 事業規模のスケールでは他を圧倒しているが、「集団」としてのパワーには疑問符がつく。個々の社員は高いパフォーマンスを発揮するが、それだけで長く企業として続くのだろうか。(また、サムスンの得意とする事業のモデルが世界的にソフトの仕組みづくりが主力になっている点からも、今までの事業の方法では難しいのではないかと思う。)

・アジャイルスクラム
 知的創造には他社と共鳴しあう「場」が必要。

・日本の弱点は「モノ」と「モノ」をつなぐ「コト」のイノベーション。
 これは、iPhoneやAmazon、Googleなどと比較されてよく言われることですね。

・ミドルを踊らせる。
 会社の中間層をどう踊らせるか。それが、経営者の重要な点。

・一社で様々なリソースを持っている。
 総合力を今後うまく活かすことができたら、日本の企業は化ける可能性がある。