2013年11月14日木曜日

SALOME-MECAをMacにインストールしました。 フリーで商用CAEに匹敵する環境を整える

フリーで商用CAEに匹敵するCAE環境を、自分の手元にほしい!

フリーでは難しいのかな。と思っていましたが、オープンソースの懐はなかなか深かったです。

今回は、その環境を実現するために、SALOME-MECAについて書きます。

SALOME-MECAとは

商用CAEに匹敵するといわれている、オープンCAEソフトです。プリポスト「SALOME」とソルバである「code_aster」をベースに作られています。

他のオープンCAEよりも、情報が豊富で、使いやすさに変なストレスも少なく、商用CAEっぽいインターフェースで作られていて、機能も十分(むしろ多い)と、個人的には思っています。

※詳しい解析機能や、情報はこちらに記載されています。

SALOME-MECAをインストールする。

今回は最新のバージョンのSALOME-MECAをインストールしたかったので、DEXCSや、CAELinuxなどのディストリビューションを用いずに、インストールしました。

Mac(Mountain Lion)の、VM Ware FusionにUbuntuをインストールして、そこにSALOME-MECAをインストールします。
今回も、フリーでCAEで遊ぶユーザーが増えることを願って、流れだけ残してきます。

①Ubuntu "64bit" をダウンロードする。

SALOME-MECAは、64bit版のUbuntuが必要です。日本語RemixのUbuntuは32bitしか、用意されていないので、64bit版を、以下の海外の公式HPからダウンロードします。
http://www.ubuntu.com/download/desktop

日本語環境には、のちほど変更することができるので、問題ありません。

②VMWareにUbuntuをインストール

ディスクを使用せずに続行を選択

ディスクまたはディスクイメージを選択 を選択

そして、ダウンロードしたUbuntuを選択しましょう!

”続ける”を選択し、インストールの開始まで進めます。

インストールがひとまず終了したら、OSのアップデートをしておくと良いと思います。

64bit版は、全てが日本語環境になっていないので、いやな方は以下を参考にされると良いと思います。
http://kledgeb.blogspot.jp/2013/04/ubuntu-1304-6-ubuntu-1304.html

③SALOME-MECAをダウンロード

以下から、SALOME-MECAをダウンロードしましょう。
http://www.code-aster.org/V2/spip.php?article303

(www.code-aster.orgは時折不安定な印象があるので、ダウンロードなど時間がかかる可能性があります。)

④Ubuntu上で展開

ダウンロードしたファイルを展開します。ファイルは、分かりやすくホームに置くとします。

ターミナルからも展開できますが、以下みたいに右クリックで展開できます。


⑤Ubuntuにインストール

展開したファイルの中を見ると、以下みたいなファイルができます。


ここで、端末を開きます。
(Ubuntu12の場合)左上にあるDashホームから、検索窓を使い”端末”と検索しましょう。

端末が、開いたら、

cd SALOME-MECA-xxxx.x-LGPL

と入力します。(xは、バージョンによって異なります。)

インストールを行うため、

./SALOME-MECA-xxxx.x-LGPL.run

と入力します。

インストール先フォルダと、使用言語を聞いてきますが、特に意思がなければそのままEnterを押せば良いと思います。

端末がよく分からないという人は、直接SALOME-MECA-xxxx.x-LGPLをダブルクリックして、以下の画面が出たら端末内で実行する。を選択してもいいです。




⑥実行してみましょう

できたsalomeフォルダの中を見ると、以下のように2つのフォルダができています。


ソフトを起動するために実行するのは、appli_V6_6_0のファイル内のrunAppliです。


こちらも、端末から、

./runAppli

でもいいですし、ダブルククリックして、端末内で実行を選択してもらってもいいです。

そうすると、以下の画面が出て、無事ソフトを利用することができます。


⑦基本的な操作に慣れよう

基本的なチュートリアルの情報は以下を参考にして頂けるといいかと思います。

https://sites.google.com/site/codeastersalomemeca/home/salome-meca-chutoriaru1

DEXCS-SALOMEですが、以下も参考になるかと思います。
http://opencae.gifu-nct.ac.jp/pukiwiki/index.php?SALOME-Meca%A4%CE%BB%C8%CD%D1%CB%A1%B2%F2%C0%E2

SALOME-MECAはWebを探すと情報が豊富なので、なかなか今後も楽しめそうです。

余談

余談ですが、以下にあるオープンCAEと商用CAEの立ち位置について触れたWebページも面白かったので、紹介します。
http://mogura7.zenno.info/~et/wordpress/ocse/?page_id=14


では、楽しい解析ライフをお過ごしください。


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2013年11月3日日曜日

オープンソースCAEの世界

少しわかりづらいオープンソースCAEの世界を整理したいと思います。

ディストリビューションとは

まず、オープンソースCAEを初めて利用する場合は、ディストリビューションという一種のLinuxの配布形態の上で、利用する機会が多いのではないでしょうか?

普通Linuxで開発環境を整える時は、自分で必要なソフトをインストール(基本的に無料のものを)して、開発環境を整えるのが普通です。しかし、Linuxなどに慣れていない場合は、そのような開発環境を整えるのも、ストレスです。また、他の人が問題なく動く解析も、自分の開発環境によっては動かない。などの問題も発生し、情報を共有することが難しいなどの問題もあります。


そのため、開発環境を全て整えられた状態で配布することが多いようです。(それがディストリビューションという配布形態です。)

(※ほとんどの配布されているOSが厳密にはディストリビューションなのですが、ここでは、解析ソフトが一式入ってまとめられた、一種の派生版のディストリビューションをさしています。)


現在配布されているCAE関係の、ディストリビューションで有名なものは、以下があるようです。

CAELinux
DEXCS (本Blogでも紹介しました。)

(他にも有名なのあるよ!ってのがあったらコメントしてもらえると助かります。)

個人的に両方使ってみましたが、CAELinuxの方を現在は利用させて戴いています。

プリプロセッサーソルバーポストプロセッサ

実際に、解析条件を定めたり(プリプロセッサ)、解析の計算をしたり(ソルバ)、結果を眺めたり(ポストプロセッサ)する部分です。

オープンソースの世界にも、これらのソフトは多々あり、恐らく紹介しきれませんが、Webでザクッと検索すると以下のものがあります。

プリプロセッサ(メッシャ)

Salome
Netgen
Gmesh
Discretizer
enGrid

ソルバ

Code_Aster
Adventure
OpenFOAM
Elmer

ポストプロセッサ

ParaView
Visit
Salome

他にも色々です。

ディストリビューションの形態でインストールしたとしても、たいていこれらのソフトのうちどれかが入っています。また、違うディストリビューションでも、結局同じソフトが入っていたり。ということもあるでしょう。(DEXCSにも、SALOME-MECAを入れたディストリビューションと、Adventureを入れたディストリビューションとあります。)

どれが良いかというのは、それぞれの解析目的に見合ったものを探さないといけないのかと思いますが、まずは自分に関連する研究者や開発者のコミュニティで、ユーザー数や情報の多そうなソフトを用いるのが無難でしょう。(どちらにせよ、無料なので色々とトライできるのは幸せなことだと思います。)

大雑把なイメージとしては、Webベースで見ると、SALOMEとCode_Asterを合わせたSALOME-MECAや、OpenFOAMのユーザ数が多いのかと推測します。また、大規模解析ではAdventure関連をよく耳にする気がします。

機会があれば、もう少しこの辺り、まとめてみたいところです。

サポート体制など

基本的に、オープンソースの世界では親切なサポート体制は存在しません。その変わり、無料で情報を提供しようとするコミュニティが活発になります。そのため、十分な情報を無料でシェアする機会が今後は多くなると想像します。

オープンCAE学会
OpenCAE Users Wiki

しかし、特殊な解析事例などは、自分で文献調査したりなどといった努力は必要かと思います。とはいえ、基本的な解析環境が家庭でも簡単にできるようになるのは幸せなことだと思います。

幸せな解析ライフをお過ごしください。


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2013年10月22日火曜日

モード解析ってなんだ?って人のための固有値問題と振動モードについて その4

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その1で固有値問題を、その2で一般固有値問題を、その3で多自由度の振動の運動方程式が一般固有値問題であることを説明しました。

では、もう少し、振動の運動方程式が一般固有値問題であることの、物理的な意味を考えてみます。

数学的な特徴と物理的な意味を考える


上の式より、振動の運動方程式は一般固有値問題であることが分かりました。つまり上の式を満たすベクトル{X}は、固有ベクトルであり、N自由度であれば、N個存在し、それぞれのベクトルは直行することになります。また、固有ベクトルは絶対値としてではなく、ベクトル{X}の要素の比としてしか表すことができません。
(ベクトル{X}は、各質量の振動の最大振幅を表します。)

そして、この比は、その1ではλの二次方程式の解で決まったように、ΩのN次代数方程式としで決まることになります。Ωは、角振動数ですから、N個の角振動数によって、最大振幅の比が決まります。

つまり、N個の固有ベクトル{X}を求めることは、N種類の振動の状態を求めていること、と言って良いと思います。本書から抜粋すると、
"振幅は、絶対値が不定のままで特定の振動の形(モード)をとり、しかもその形は・・・・系固有の質量とばねこわさのみで決まる値であるから、これらを固有モード(natural mode)という。・・・・これらが、外作用を受けない自由な状態で持続する自然な(natural)な振動数であり形だかたである。"
(振動の絶対値が不定なのは外力が確定していないからです。)

つまり、振動を固有値問題を解くことによって把握できるということです。

更に、嬉しいのは、固有ベクトルの直交性です。ここでは結論だけ書きます。

固有ベクトルの直交性のために、各振動モードは、力学的にも独立し、エネルギー的にも無関係に考えることができます。得に、強制振動において、ある固有モードにおける加振力は、その固有モードの振動を生じさせるだけで、他の固有モードは決して励起することはありません。

(ちょっと、飛ばしますが、)つまりは、多自由度の振動問題をもっとシンプルに一自由度の振動として考えられること、また、ある振動モードの振る舞いも独立して考えることができるといえます。

得に、工学的に重要な低次の振動モードを考えていけば良く、複雑な他自由度の振動問題をシンプルに扱うことができる恩恵は大きいといえます。

では、次回は実際に解析も踏まえて何か振動問題を考えてみたいと思います。

2013年10月21日月曜日

モード解析ってなんだ?って人のための固有値問題と振動モードについて その3

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前々回は固有値問題を扱いました。
ある正方行列Aに対して、向きを変えずに大きさしか変えないベクトルである固有ベクトルが存在することが分かりました。

前回は、正方対称行列を用いて、一般化固有値問題について学習し、一般化固有値問題と通常の固有値問題が同質であることを示しました。

また、重要な性質として、固有ベクトルが、N次の場合は、N個の固有ベクトルが存在し、これらのベクトルは直行するということを覚えておきましょう。

さて、やっと物理の話に入っていきましょう。

振動問題について考える

ここで、二自由度の振動の運動方程式を考えてみましょう。

一般的に以下のように、行列を使えば一自由度の運動方程式のように表現することができます。


ここでは、簡単のため外力は考えず、減衰もない運動を考えます。
各行列は以下のようになります。(aとbは、振動する各質量とバネモデルだと思ってください。)




1自由度のように運動を考えると、各質量の運動は以下のように複素指数関数のように表せます。


なので、以下のようにかけます。



これを行列式に代入すれば、

更に、




とかけます!
以下のように、書いてもいいですね。(こちらの書き方の方がイメージしやすいかもしれません。[K]も[M]も、正方対称行列なことに注意!)


はい!なんということでしょう!!
正方対称行列の一般固有値問題じゃん!ということに気づきます。

なので、固有ベクトル{X}が2つ存在します。その固有ベクトルは、前々回に書いたように大きさがある比の形でしか決まりません。また、それぞれの固有ベクトルは直行しています。

これは、二自由度でなくて、N自由度でも同じです。

ここまでで、振動の運動方程式を展開すると、一般固有値問題になることが分かりました。が、それが物理的に意味すること。そして、我々への恩恵は何でしょうか?

次回は、もう少し踏み込んで、数学的な特徴と物理的な意味のつながりを考えたいと思います。

2013年10月14日月曜日

モード解析ってなんだ?って人のための固有値問題と振動モードについて その2

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前回の続きを考えていきます。

前回は固有ベクトルについて考えました。
固有ベクトルは行列をかけても、向きを変えることなく、大きさだけ変えるというベクトルでした。そして、そのベクトルはN次元の場合はN個存在し、それぞれのベクトルは直行している。という性質があるものでした。

よく考えてみると、興味深い性質をもっていますが、”で、それで?”となる人もいるかと思います。

固有ベクトルを説明した理由を解説する前に、もう少し数学の下準備をします。

一般固有値問題について考える

前回考えた固有値問題は以下のような数式から始めました。


今回は、一般固有値問題について考えます。


[A]と[K]という正方対称行列を考え、この行列にベクトル{φ}を積した時を考えます。ベクトル{φ}が変換されたとしても、同様に向きをかえずに大きさだけが異なるベクトル{φ}について考えてみます。

もともとの固有値問題の単位行列[I]を、正方対称行列[K]にしたので、一般固有値問題とよぶのでしょう。

結論からいうと、一般固有値問題も通常の固有値問題も本質的には同じです。

具体的には、行列[K]をコレスキー分解というテクニックを使うことで、通常の固有値問題として解くことができます。

コレスキー分解を行うには、三角行列を知る必要があります。三角行列は、対角項と右上の項が零ではなく、それ以外の左下の項が零である行列をいいます。以下のような行列です。


この三角行列Uを使って、行列Kを分解します。


こんな感じです。
これをコレスキー分解といいます。

ここで、三角行列を使ってベクトル{φ}をかけます。これを{ψ}とします。


もちろん、以下の関係も成り立ちます。


さて、ここでもともとの以下の行列を考えてみましょう。



左辺は、こうかけますね。

右辺は、こう展開できます。


左辺と右辺に、それぞれ行列Uの転値行列の逆行列をかけてみます。

左辺は、行列Bを与えることで、以下のようにかけます。


右辺は、

という感じになります。

この左辺と右辺をつなげると、

ということで、一般固有値問題は通常の固有値問題と同じになることがわかります。
細かいところを考えるのが面倒な人は、色々と数式をいじれば、一般固有値問題も普通の固有値問題と同じで扱えて、その固有ベクトルも直行していて、N次元ならN個存在するんだ〜って覚えておけば良いと思います。

色々と数式をいじってみましたが、何よりも結論をよく覚えておくことが大事です。

さて、やっと次回に物理の話に進みましょう!

モード解析ってなんだ?って人のための固有値問題と振動モードについて その1

最近モード解析を以下の本を使って勉強しました。

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振動のモードの意味をよく分かっていなかったのですが、今回勉強して少し感動したので、まとめておきます。知っている人には当たり前ですが、知らない人がモード解析する場合は、必ず知っている方が良いと思います。

固有値問題について復習しましょう

早速ですが、固有値問題から、復習します。(モード解析と、固有値問題がつながると感動するので、このまま進んでください。)

(行列Aは二行二列の行列とします。)

左辺は、{φ}ベクトルに行列Aを積します。
右辺は、{φ}ベクトルに単位行列をλだけスカラー倍したものと積します。

幾何学的に考えると、
左辺は、{φ}ベクトルに変換行列Aをかけています。
右辺は、{φ}ベクトルに単位行列をスカラー倍なので、{φ}ベクトルを単純に方向を変えずに、大きさだけが変化しています。

つまり、変換行列Aに対して、方向を変えずに、大きさだけが変化する{φ}ベクトルが存在するということになります。

ここで、上式を展開すると、

となります。

この式がベクトル{φ}=0の解にならないためには、{[A]-λ[I]}の行列式が0であることが条件となります。連立方程式の解がもつ条件の逆になる。と考えれば、分かるかと思います。(連立方程式の解が存在する場合は行列式が0にらないが、解は自明の解であるベクトル{φ}=0になってしまい、方向を変えずに、大きさだけが変化する{φ}ベクトルが存在しない。という意味になります。そのため、方向を変えずに、大きさだけが変化する{φ}ベクトルが存在するためには、行列式が0である必要があります。)

{[A]-λ[I]}の行列式が0になることは、行列式を展開すれば、λの二次方程式を解くことにつながります。一般的な二次方程式なのでλの解はふたつ存在することになります。

さて、この場合、ベクトル{φ}の解は、先ほどの説明からも分かるように、一意的に決まらず、ベクトル{φ}の各要素の比としてしか答えが求まりません。ベクトル{φ}の各要素を{φ_1,φ_2}とおけば、φ_1/φ_2 = αというような形になる答えしかとりません。

また、λの解がふたつ存在するので、実際は、φ_1/φ_2 = α_1、φ_1/φ_2 = α_2というふたつの解の状態になります。

つまりは、単純に方向を変えずに、大きさだけが変化する{φ}ベクトルは、行列Aに対して以下のふたつのベクトルが存在するということです。(2次元なので2つです。省略しますがN次元でれば、N個存在します。)


このベクトルを固有ベクトルと呼んでいます。

しかも、おもしろいことに、この2つのベクトル{φ}は直行する性質を持ちます。
この、直行する性質を持つというのが、物理的な意味でモード解析を考える時には、面白い意味を与えます。

以上の説明がよく想像できない場合は、以下のサイトも見てみてください。
http://homepage2.nifty.com/eman/math/linear09.html

数学の話しかしていませんが、続きは、また次回書きます。

2013年9月23日月曜日

キャリアとはなにか。働き方を見直し、発展していくための良書。

普通のサラリーマンのためのグローバル転職ガイド
東洋経済新報社 (2013-05-31)
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今年の下半期に読んだ本で、一番、自分のためになった本です。
僕は20代も後半に入りかけてきましたが、僕より若い世代は、読めば必ず勉強になると思います。

自分のキャリアを知り、発展させていくためには、世界の様々なキャリア形成や、組織の立場を知ることが近道になるのだと思いました。

・あなたは、今どの立ち位置にいますか?

グローバルに展開している会社=グローバルな仕事ができる。

とはいえません。

その会社の部署が

ローカル向けの仕事をしているのか、
ある地域を統括する仕事をしているのか、
本社部門として全体を統括している仕事なのか、

で、その社員が得られる業務経験と、必要なスキルは異なってきます。

更に、その部署が国内の支社なのか、本社なのか、海外の支社なのか本社なのかで状況は大きく変わってきます。

なので、自分はどういった立ち位置の仕事をしているのか、をしっかり見極めておく必要があります。

本書ではその立ち位置の違いを
①グローバルジョブ
②リージョナルジョブ、
③ローカルジョブ(グローカルジョブ)
に分けて説明しています。

つまり、気をつけないといけないのは、どういった会社にいるかではなく、自分の仕事がどの立場にいるかが重要だということです。

・あなたは、どの方向に向いますか?

今、現在の自分の仕事が、どの立場にいるかも重要ですが、自分がどの方向に向かっていくかも考えないといけません。

そうなると、今度は自分が今のいる会社が、次のキャリアに向かう時の選択肢にどういう影響を与えるかを考える必要があるかもしれません。

本書では様々なキャリアプランの例を示しています。

グローカルジョブから、リージョナルジョブへ、更に、グローバルジョブへと考えるならば、その会社の地域の統括会社をどこにおいているか、などの要素も影響を与えてきます。

また、自分がグローバルジョブへと通じる基本的な条件を持ってるかを見直してみましょう。習得するべき語学もそうですが、特に専門性と成果が、外に示せる形で持っているかどうかは重要な部分だと思います。

この専門性やスキルの向上の方法でも、重要なヒントが本書には書かれています。

①半歩ずらしのキャリアデザイン
全く新しい業務につく時は、専門性という点では、新入社員とほとんど同じになってしまいます。しかし、半分専門性をかぶらせることで、自分の得意分野を維持しながら、新しい領域の業務に進んでいくことができます。

②組み合わせのキャリアデザイン
①にもつながる部分があると思いますが、ひとつの専門性でトップを目指すのではなく、市場が必要とするスキルの組み合わせを行うことで、市場での自分の価値をあげようという考えです。

こうして、実績を積み上げていくことで、市場に対して優位に働こうという考えです。しかし、何を積み上げるべきなのか。というのは難しい問題だと思います。

・日本の企業での働き方について考える

本書では、日系企業の批判や、特殊性についても論じています。

日本人ばかりの役員や、外部からは分かりづらい阿吽の呼吸などの、日本の特殊性。また、曖昧さの中で、仕事とキャリアを積み上げていく必要性などです。転職に関しても、日系企業の日本人は意思決定が遅くなってしまい、声をかけずらいと思われている。などのことが挙げられています。

しかし、かといって、この環境について、文句ばかりをいって、他責的な人間になっても仕方ありません。この特殊性は、日本人がゆえの利点も多々あり、あえて利用していった方が得策かもしれないと本書では述べています。

例えば、日本人の役員が多く、世界的に展開をしている企業が多い日本にとっては、役員やグローバルジョブに多くの日本人がつきやすい、とも考えられます。新興諸国に比べれば、日本は先人達の活躍の成果があるため、大変優遇された環境に”まだ”いるといえます。

また、曖昧な組織の評価基準は、かえって自分が強い意思でキャリアを作り、それをアピールしていけば、自分の価値を高め、組織の中である分野で評価されやすい。といった利点もあると述べられています。

しかし、世界的にいうグローバルジョブとは違い、内向きな組織である場合もあるので、自分達が理想的だと思うような、グローバルジョブを推進しやすいかといったら、それも難点があるかもしれません。

また、今までの日系企業の組織体系がいつまでも続くかといったらそれも疑問です。

多くの企業は、現場の課題を吸収し、よりよいサービスや製品を提供していくために、続々とローカルの採用を増やしています。今のように、グローバルジョブにつきやすい日本の企業の組織体系が今後も続くと限らないことは、どういったキャリアプランを描くにせよ、よく考えておく必要があると思います。

・アジアで働くという選択肢

アジアの現地採用という職種が、ライバルも少なく、日本人がゆえの利点を活かしてくれると書かれています。

日本企業文化を知っているということが、特殊性のある日本の会社と、現地の会社の橋渡しとして非常に重宝される存在であることが分かりました。また、アジアでの業務も経験することで、今後貴重な人材として活躍することができるかもしれません。更に驚いたことに、国や地域によっては、生活水準を高めながらの生活も可能であるかもしれないとのことです。

また、まだ稀なようですが、日系企業の海外の現地採用から本社のトップになられた方もいるようです。

意外な選択肢が、非常にメリットが大きく書かれていたため、個人的には印象深い働き方です。

・最後に

自分自身は、役員になりたい!とか、そういう目標がある訳ではありません。しかし、今後の状況や選択肢の自由を増やす。という意味で考えると、自分が常に他社からも声がかかりやすく、採用されやすい立場にいたいとは思います。

その時に、

自分が今どこの立場にいるのかを知る。

次に、

どちらの方向に走り続けるかを知る。

もし、

新たな選択肢を考える時に、候補となる組織の立場を知る。

ということを、心がけていると、また日々が変わってくるでしょう。

もちろん、他責的にならず、先ばかりを見ず、まずは、目の前の課題をきっちりとこなしていくことが、個人的には何より重要だとも思っています。


色々と考えさせてくれる良い本に出会えてよかったです。

2013年8月25日日曜日

機械設計者にオススメの本 設計の面白みを知るのに

最近読んだ本で、設計の面白さを知ることのできる書籍、三冊を紹介したいと思います。


零戦 その誕生と栄光の記録 (講談社文庫)
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”風立ちぬ”で更に有名になった、堀越二郎氏の設計です。海軍から与えれた要求仕様を満足するために、設計主任として、どういった優先順位で設計を行なったかが分かると思います。特に、当時の日本の情勢から、使える材料、エンジン、人材が限られているという条件の中で、最適と思える判断していたことは、感心するばかりです。

また、零戦が当時の日本の戦略の上で重要な役割を担っていたことを知ることもできます。資源や人材に乏しい日本が、戦争の初期において、戦果を出せていたのは、零戦が大きな役割をしていたことを、僕は初めて知りました。また、諸外国での零戦に対する脅威や、航空機後進国であった日本が最先端ともいえる飛行機を作ったという実績を知ることもできます。

このように、設計した航空機が重要な成果を果たしたことは、設計者として誤った判断をしていなかったことが伺えます。仕様だけでは埋まらないニーズを考え、設計上の優先順位を判断し、当時の情勢からの制約条件を見極め、慣例的な設計手法を疑い、信念と共に進んでいった堀越二郎氏から学ぶべきことがたくさんあると思います。

そして、設計者としてでなく、一個人としての戦争体験記としても興味深い書籍になっています。特に、軍部から発注を受ける立場にいたので、当時の軍や政府の戦略のなさについても知ることができます。読み物としても、オススメです。


エンジンのロマン―技術への限りない憧憬と挑戦
鈴木 孝
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一つの製品を丹念に知ることも勉強になりますが、一つのキーパーツの設計の歴史や変遷を追うのもおもしろいものです。

この書籍の面白いところは、設計の失敗事例の製品がわかりやすく記載していることです。斬新な発想や、アイデアに溺れ、最終的なバランスを欠いてしまった製品。発想の転換を迫られながらも、そこまで深められなかった製品。問題があることに目をつぶり、先に進んでしまった製品。

もちろん、成功した歴史的な製品も知ることができますし、エンジンの重要なキー技術についても分かりやすく解説しているのではないでしょうか。更には、それらのエンジンの搭載された、自動車、戦車、航空機の逸話も書かれていて面白いです。僕はエンジンに興味がなかったのですが、エンジンに興味をもてるようになる本です。

時代の関係からか、”車輪の再発明”的な話がよく出てくるのが、個人的には印象深かったです。”車輪の再発明”は、個人的には”無駄なこと”だと思っていました。しかし、現状の問題を正しく分析するには、前例を見ないことが、時には功を奏することがあるのだと知りました。

白黒ながら、写真が豊富なのもいいですよ。


クルマはかくして作られる 4 レクサスLFAの設計と生産 (別冊CG)
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ナショナル ジオグラフィック〔DVD〕 レクサスLFA スーパー・ファクトリーのすべて
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レクサスLFAの設計と生産についてのおおよそを知ることができます。スパーカーなので、僕には馴染みのない世界なのですが、写真が豊富で見やすいですし、工程なども見ることができます。正直、ここまでやってるのか!、そして見せるのか!と驚いたことばかりです。

レクサスLFAは500台の完全限定生産で、価格設定が3750万します。これでも、基本的には利益が出ないようです。その理由も、本書を見れば納得でしょう。非常に手間のかかった生産方法をしていますし、設備や材料ももちろん、細部にもこだわりを感じます。

自分はスーパーカーと大衆向け自動車の開発がどういう関係をもっているのか、理解していませんが、こういった技術的にも尖った製品が将来の大衆向け自動車の技術を支えるのでしょうか?

何はともあれ、一つの製品を軸に、多くの部品の設計や生産の様子を知ることができるので、全体のコンセプトと各部品設計への反映がどうされているのかな?というのを想像しながら読むことができるので、面白いです。

本自体は誰にでも読みやすく書かれていると思いますので、オススメです。

2013年8月14日水曜日

RunningLean 解決すべき課題が正しいかを検証する方法

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)
アッシュ・マウリャ
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本書はリーンスタートアップを実践する人に向けた書籍となっています。

そもそもリーンスタートアップとは?

あなたが今考えている”素晴らしい製品”は、市場では”取るに足らない製品”である可能性があります。

市場であなたのビジネスアイデアを、効率よく検証するのを提唱したのが、トヨタ式を参考にしたリーンスタートアップです。

多くのメーカーは、製品仕様が決まり、莫大な開発時間を通して、製品発表を行います。そして、始めて製品に対する市場のリアクションを把握することになります。いってしまえば、博打に近い状態かもしれません。

CPUの計算速度を十倍にする。とか、形の決まった技術に対する継続的なイノベーションに関しては、企業は市場のリアクションを十分に読むことができるでしょう。

しかし、今までに市場にない製品、もしくは新たな付加価値をつけるような製品の場合、あなたが考える”素晴らしい製品”は、市場では”大したことのない製品”になる可能性が十分にあります。

少し昔の時代では、それらの失敗によって失われた開発コストを補うことができたかもしれませんが、今の競争過多の時代にはわずかな失敗が大企業にも大きなリスクになるのではないでしょうか?

そういった失敗をなくすために、リソースを使い切る前に正しい方向転換を行いましょう。というのが、リーンスタートアップだと思います。

本書は何を説明しているか?

個人的には、体系的にリーンスタートアップを行う手順書(プロセス)。という気がします。
ひとつひとつは、些細なことかもしれませんが、それらは経験からくる情報をもとに書かれています。

また、面白いのが、この本の出版そのものが、ランニングリーンの実践のひとつとして作られていることです。
本を出版するにあたって、ランディングページを公開し、本を執筆した際に購入するかを閲覧者に問いました(解決すべき課題なのかどうかの確認)。また、ランディングページをきっかけに1000個ほどのメールアドレスを得たり(潜在的な見込み客)、小さな反復を繰り返すために、本の出版前にワークショップを開きます。これらのことを進行することにあたって、本の内容も反復的にリリースを行い、最終的に出版という形になっています。

具体的な方法は?

具体的な方法は本書を読んで頂くのが一番かと思いますが、以下のWebを見てみてもなんとなく全体像をつかむのに一助になるかもしれません。

Slide Share : Running Lean 入門ワークショップ
Lean Canvas - Your Startup Blueprint

本書を読んでいると、ビジネスプランを最初に文書化する部分(リーンキャンバス)ばかりに目が捕らわれてしまいますが、実際は拡大・成長していく流れなのかで、文書化したプランが検証していけるように作られています。

そのため、実際の流れのなかで文書化したプラン(リーンキャンバス)がどのように使われているかを確認しながら読むのがひとつ重要かなと思います。

外に出ることが重要だ

確かに、これが一番難しい問題なんだと思います。会社組織にいると、なかなか直接お客さんの意見を聞ける機会は時折というのが現状ではないでしょうか?

とはいえ、この本が、どのように行動すべきかの一助にはなるのではないでしょうか?


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知ってましたか? 電球が切れた時の交換品の選び方

恥ずかしながら僕は知りませんでした。

が、意外にもWebには分かりやすい説明がないんです。
なので、自分用のメモとしてまとめました。

※注意
電球などの選び方を間違えると火事などの危険性もある様です。その辺りは自己責任でお願いします。また、分からない場合は、販売店や専門の方などに聞くことを推奨します。


電球は以下にわかれます

①白熱電球 

普通球とかクリプトン球とか、色々種類はあるようです。

②電球型蛍光灯 

製品名でいうとパルックボールとかネオボールとかがそうです。消費電力が白熱電球と比べると圧倒的に少ないです。

③LED電球 

電球型蛍光灯よりも更に消費電力が少ないですし、理想的には高寿命のようです。色々と注目を集めているLED電球ですが、白熱電球100W相当のLED電球が、やっと実用化されてきている段階のようです。

確認項目は以下の5つ

1 口金サイズを確認
E26とE17というのが一般的です。
簡単にいえば、ネジのサイズですね。

2 W数を確認
白熱電球とそれに変わる電球型蛍光灯の場合は、W数が基本的な選択基準になります。
電球型蛍光灯の場合は、白熱電球100W相当でも実質消費電力は22Wとかになるので、消費電力が少ないです。電球型蛍光灯を選択する場合は、白熱電球のW数を把握し、それに相当します!とうたっている電球を選ぶのが基本です。
(LED電球の場合、ルーメン値を基準にしたので、また選ぶ際に混乱させますが、メーカーがどれくらいのW数に相当するかを出しているので参考にすると良いでしょう。)

3 光の照射範囲を確認

リビングなどに使われる全方向タイプなのか、それともトイレなどで使われるスポットタイプなのかを把握する必要があります。

スポットタイプだと、明るさを一部に集約するために、レフ型電球などが使われている場合もあります。(レフ型電球は反射膜を作るために電球内部の一部をアルミ蒸着しているようです。)

レフ型タイプの電球型蛍光灯は、サイズが白熱電球と比べて横に大きくなる場合があるので、取り付けの際に注意が必要かもしれません。

詳しくないですが、LEDでもレフ型用、スポット用というものが発売されています。

※注意

スポット用の使用用途はトイレや洗面所などに限られるため、照明している時間が少ないのが一般的かと思います。
電球型蛍光灯の場合は、消費電力が少ないですが、完全に明るくなるまでに時間がかかるといわれることがあります。そのため、あえて、熱量も消費電力も多い白熱電球を選ぶこともあるようです。(単価も安いです。気になる方はランニングコストも考えてみると良いかもしれません。)
価格!白熱電球の選び方

4 色を確認

使われている色に近いものを選択するのが無難かと思いますが、イメージを変えたいのなら、他の照明との兼ね合いも考えながら色を選択する必要があると思います。

5 取り付けの確認

 密閉型なのか、調光器対応が必要なのか、また、断熱材が施行されていか、などで、使える電球が限られてしまうので注意が必要です。

最後に

基本はこんなもんだと思います。

色々調べてみると、蛍光灯や電球も奥が深く、専門家になると光の質感や発熱、部屋の使われ方などを意識して、明かりの選択をしている方もいました。関心します。

LED電球は、まだ手を出すのを見送ってしまったのですが、簡単に長寿命で効率よく人の生活にマッチした明かりが得られるといいですね。

参考
LED電球の長所短所
蛍光灯・電球の交換 まとめ 人の寿命を決める住宅のウラ



2013年6月25日火曜日

オープンソースCAEのDEXCSの導入をしてみました。

オープンソースCAEのDEXCSを導入してみました。

DEXCSとは

プリ処理、ソルバー、ポスト処理 が一体になっている解析ソフトです。
Ubuntuと一緒に配布を行う(各種ソフトのインストールが不要)方式なので、誰でも同じ環境を作れるという点で、導入のしやすさを利点としているようです。

オープンソースのCAEの世界をよくまだ理解していないのですが、DEXCS自体は基本的な弾性解析しかできないなどの制限があるようです。
機会があれば、オープンソースのCAEの世界も知っていければと思っています。

今回は、自分が行った導入方法をまとめておきます。

DEXCSの導入

自分はMacBookAir(Mountain Lion)を使っていて、以前にも仮想マシンでUbuntuを使っていたこともあって、VMWareFusionを使って、導入しました。

VMWareFusionはMacの場合有料ですが、30日間のトライアルなどもできるので、試してみるのも良いと思います。

また、DEXCSは以下の書籍を買うことでインストールCDを得ました。
はじめてのオープンCAE (I・O BOOKS)
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書籍自体は、基本的なDEXCSの使い方が記載されているので、最初の学習に良いのと、インストールCDがそのまま手に入るので、楽な所があります。
書籍を買わなくても以下からユーザー情報を送信することで、DEXCSをダウンロードできるようです。
http://dexcs.gifu-nct.ac.jp/download/

VMWareFusionへのDEXCSの導入

以下、基本的ですが導入方法です。

まずは、VMWareFusionをたちあげて、
ファイル->新規
から、新規仮想マシンを作成します。


上部のディスクを使用せずに続行を選択します。
カスタム仮想マシンの作成を選択します。
LinuxとUbuntuを選択します。
終了を選択します。
上のような画面が登場し、起動OSを探します。

うまくいかない時は、上の赤丸のCDボタンを押して、インストールCDを入れたディスクドライバを仮想マシンが認識される状態になっているか確認しましょう。
実際にインストールCDを使う場合は、"ドライブを有効にする"をオンにしないと、インストールディスクを見つけてくれないと思います。
インストールディスクを見つけてくれると、上のような画面状態になると思います。(まだ作業は終わっていません。)

(デスクトップのダサさが否めませんが、)ここで"Custom Liveのインストール"をダブルクリックします。

基本的な質問事項(タイムゾーンの選択など)に答えて、インストール作業を進めます。一瞬以下のようなドキッとする選択肢が出てきますが、”ディスク全体を削除してから使用する”を選択して問題ありません。(macのSSDの中味が消える訳ではありません。)

以上のような作業を終了すると、DEXCSのためのUbuntuが構築されます。
これで、解析環境が整うと思うと嬉しいものですね。

では、幸せな解析ライフをお楽しみください。

追記

他にもフリーで商用CAEに匹敵する環境を望んている方は、以下の記事も参照ください。
個人的にはSALOME-MECAの方がオススメです。

SALOME-MECAをMacにインストールしました。 フリーで商用CAEに匹敵する環境を整える