2011年2月21日月曜日

グーグルが見つけた10の事実




グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた 辻野晃一郎

以前にこのブログでも触れたこの本の,グーグルが見つけた10の事実について,個人的に気になったのでメモしておきます.

1,Focus on the user and all else will follow.
ユーザーに焦点を絞れば,他のものはみな後からついてくる

2,It's best to do one things really, really well.
ひとつのことをとことん極めてうまくやるのが一番

グーグルのコアコンピタンスは検索エンジン

3,Fast is better than slow.
遅いより速い方がいい

人より早く商材や可能性に気が付き,人より早く動くこと.
ハードウェアを量産する会社は「やることのリスク」が非常に高い.一方,ネットの世界では,むしろ「やらないことのリスク」の方が高い.
また,インターネットユーザーは基本的に待てない.

4,Democracy on the web works.
ウェブでも民主主義は機能する

Googleの「ペイジ・ランク」もこれが基本的な考え方.
社内プロジェクトでも,社内メンバやユーザーの指示を集められるかどうかで判断され,一部の人の強権や感情でプロジェクトを強制終了する,などということはもともと起こりえないカルチャーで"あった".

5,You don't need to be at your desk to need an answer.
情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない

アンドロイドしかり.おそらく,Googleのロボットカーもそうであろう.
アンドロイドは,Google日本法人が,かなり尽力したそうです.

6,You can make money without doing evil
悪事を働かなくてもお金は稼げる

有名な「Don't be evil」です.
多くの情報をGoogleが握っている以上,そうあって欲しいものです.

7,There's always more information out there.
外にはいつも情報がもっとある

検索対象の拡大.書籍しかり,美術品しかり.ユーチューブしかり.

8,The need for information crosses all borders.
情報のニーズはすべての国境を超える

ターゲットは地球全体.筆者のいう「グーグル目線」.

9,You can be serious without a suit.
スーツがなくても真剣に仕事はできる

イノベーションのためには,フォーマリティやヒエラルキーはいらない.

10,Great just isn't good enough.
すばらしい,では足りない

「グーグルの異色な点は,全世界のユーザーがまだ具体的にイメージしていないニーズを予測して製品やサービスを開発し,新たなスタンダードを作り出すことです」


2011年2月16日水曜日

電子書籍の時代





君がオヤジになる前に 堀江 貴文

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる 佐々木 俊尚

昔は,よく大型書店に行って本を買った.
そして,いつの日か,Amazonから本を配達してもらうようになった.
今は,Amazonで買う前に,電子書籍がないかを探してしまう.
そして未来は・・・・

上の二つの本は,最近そうして出会った電子書籍で購入可能な本.君がオヤジになる前には,iTunes App Storeで購入可能.キュレーションの時代は,電子書籍作成販売プラットフォーム「パブー」で購入が可能

二人ともTwitterでは,かなりの有名人.さすが,動きが早い.iTunes App Storeは良いとして,「パブー」は出版社ではなくWeb系の会社が運営している.paperboy&co.という会社.出版社の動きが遅い分,どんどん差が開かれる.

ただ,やはりAmazonやGoogle始め,電子書籍の大御所達は,日本でもっと大きく動いて消費者を満足させて欲しい.そんな中,今日の堀江氏のつぶやきは気になる."なんか今日から単体書籍アプリ申請が本格的にリジェクトされるようになったらしくibooks日本版開始間近かも?だから流動的です QT “@bumpekun: 成金のAPPストアでの販売はまだまだ先なんでしょうか?".

iBooksであれば,iPhone,iPadだろうけど,E Ink勢も気になる所だ.きっと,何を買おうか悩んで,これらに手を出し切れていない,日本人は大量にいるはずだ.もっと,体制が整えば,今年は,一気に電子書籍にシフトする年になる.日本人的に,一気にシフトする状況が発生しうる.

iPhoneでも思うが,電子書籍は,電車や移動中の合間を埋めるのに,携帯性が抜群に良い.また,気になる所をチェックしたい自分には,箇所を特定できるのも素晴らしい.家のスペースも取らない.ふと思いだした時に,ある本を読み直すのも楽だし,購入も非常に容易だ.本は電子書籍で充分だ.

2011年2月13日日曜日

SONYと就活



MADE IN JAPAN(メイド・イン・ジャパン)ーわが体験的国際戦略ー



グーグルで必要なことはみんなソニーが教えてくれた

僕は1987年にうまれた.
僕の同年代で,大学に入学した同期達は,就職活動を終えたか,これから迎えるか,もしくはまさに今健闘中の年代である.僕達の世代は,実感はないが,就職難と呼ばれる世代にいるわけで,同時にバブルも,Japan as Number Oneと呼ばれた時代も知らない.日本著書販促センターによれば,1987年のベストセラーの4位に,SONYの創設者の一人である,盛田昭夫氏のMade in Japanがランクインしている.僕はこの事実にがくぜんとした.僕の知っているSONYは,漠然とだが,ソニーショックを迎え,ウォークマンがiPodに負け,vaioや他製品も,他メーカーと比べて卓越したクールさを持っている訳でもなかった.

ひとつ先に述べておくが,僕は現代をさげすむ訳でもなく,バブルに浮かれた時代を熱望している訳でもない.自分はむしろ,自分に合った価値を見つけやすく,技術も格段に進歩を遂げた現代に生まれたことを,感謝しているくらいだ.ただ単純に,そこまで時代は変化したのかと,驚嘆したのだ.と同時に,このベストセラーランキングをきっかけに,盛田昭夫とSONY,日本の社会システムについて一段と興味が湧いた.

盛田昭夫

アップルの創設者であるスティーブ・ジョブズは,盛田昭夫のことを賞賛し,自分のプレゼンテーションでも,よくSONY製品を紹介していた.
そして,下の動画にあるように,盛田昭夫の死を憂いた.


Made in Japanは,戦時中の盛田昭夫の描写から始まる.盛田は当時,原子爆弾を作成した米国と日本の技術力の差を嘆いていたが,終戦後,戦時中に出会っていた井深大と,後のSONYを創業し,更にはTIMEの表紙を飾り,日米の貿易摩擦の象徴となる存在にまでなる.

率直で稚拙な感想で申し訳ないのだが,盛田昭夫は格好良い.当時のエンジニアやビジネスマンの憧れになるのも理解できる.日本の伝統的な家に長男として生まれ,日本社会的な人間でありながら,世界を股にかけて仕事をし,自分自信のバランスを失わなかったのは素晴らしいと思う.当時の盛田は,日本をこう紹介している"「日本は社会主義的・平等主義的・自由経済の国だ」"."日本は結局農耕民族の末裔であり,自然環境,四季の変化の影響を強く受ける文化,伝統,哲学を受け継いでいる,おそらくそのために,われわれは何事につけ,急がず,ゆったり構え,漸進的な変化を求めるのではないだろうか."端的だが,よくも悪くも日本をよく表し,理解していると思う.

何故,ほとんどゼロといえる,焼け野原の東京からスタートしたSONYが,あれほどのイノベーションを起こし,世界を震撼できたのだろうか?そして,日本の数少ないノーベル賞受賞者となった江崎玲於奈を輩出するような優秀な人材が集い,そして研究だけに終わらず,新たな電子デバイスを作成し,ビジネスまで発展させることができたのだろうか?残念ながら,当時を知らない私に,この本の情報からでは,想像することしかできないが,井深大や盛田昭夫の功績は非常に大きいと思う.彼らには,大きなビジョンが明確にあり,自分たちの考えを信じていた.と,同時に井の中の蛙になることなく新しいモノ・情報を常に模索し,変化を受け入れていた印象がある."最新の設備と予算をたっぷりつけた大型の研究所がありさえすれば,独創性は自ずと生まれるものだと政府は考えている.しかしそんな簡単なものではない.・・・・.人間というものは明確な目標なしには,なかなか本気で努力できないものだと思う"."フランスは「リサーチこそが勝負を決める」という信仰を抱き,これを実践した国である.そして実際数々の成果を手に入れた.・・・.しかし,家元のフランスは,これによって決して利益をあげなかった.・・・.私が言いたいのは,単にユニークな製品を作り出すだけでは,そして特にそれでよしとしてしまっては,本当のインダストリーとしての成功は達成できないということである.しかし忘れてはならないことは,それをどうビジネスに結びつけていくかということだ".本文を抜き出してみると至極当然のことに聞こえる.当時の彼らはアメリカの技術を吸収し,より良いものに改良を加え,世界を眺め,果敢に挑戦していく良い循環を作りだす才能があった.

辻野晃一郎

盛田昭夫氏がSONYの黄金時代を象徴する人物であるならば,辻野晃一郎氏は,今の低迷感を抱くSONYと日本の社会を象徴する人物であると思う.

冒頭でも述べたように,何故SONYは,It's a SONY!と驚嘆される会社でなくなったのか.辻野氏の本書での指摘は正しいと思う.SONYは,SONY社員でなくても,知っている,設立趣意書にある企業理念を失ったのである."真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場"ではなくなり,"他社の追随を絶対許さざる境地に独自なる製品化を行う"ことも諦めてしまった.そして,挙句の果てに,社内の政治力が強まり,立派な大企業病を抱え,それを解決することができなくなった.残念ながら,盛田氏や井深氏が残した理念は消えてしまった.

特に,SONYが得意とした,携帯音楽機器やTVの分野は,ネット,まさにビットの世界に移行できるかが,勝負の事業となっていた.その時期に,機能美だけを追求していた,現場は,まさに"諸大学、研究所等の研究成果のうち、最も国民生活に応用価値を有する優秀なるものの迅速なる製品、商品化"を行うことが視野になかった.

辻野氏は,入社しカルテックに留学した後から,これらのことを現場で感じることになる.そして,盛田氏がMade in Japanで指摘したように,スゴ録のような似たコンセプトを,違う事業所で同時に開発を行うようになった.そして,政治的にも苦戦し,新しい技術にシフトできない会社の体質や,iTunesを使わせてくれるように頼めば良いなどという,暴言をはく幹部らの意見と衝突した.今現在,SONYはiTunesと大きな問題を抱え,プラットフォームの指導権を握られている.そして,Google TVに参入したものの,その未来にも,SONYの主導権はない.また,新規に参入したReaderも,日本ではMac OSにも非対応で,ネットではSONYは死んだとまで,言われるようになった.最終的には,市場はAppleがSONYを買収する噂をも信じた.

それでも,多くの人は,SONYの未来を信じている.一方で,辻野氏は愛すべきSONYを退社し,SONYの生き方を,古くなったSONYではない場所で継承しようとしている.

日本と米国の社会システムとイノベーション

僕が,この本を読んだ時,一種の疑問に対する答えを模索していた.就活というシステムに疑問を覚えながら,就活生という役割を終えた僕は,日本の社会雇用のシステムと,米国の社会システムの違いと,利点について自然と知りたくなった.それが,この二冊を手に取ったきっかけだった.Made in Japanの時代は,日本の雇用システムや,会社のシステムを米国はこぞって驚異として,報道した.

そして,辻野氏が本を出版した現代は,日本は再び米国の躍進に怯え,主導権を奪われている.

僕が,Made in Japanを読んだ時に,率直に驚いたのが,現在ネットの世界で,激しく主張されている,雇用のシステムの日米の違いについて,僕が生まれる当時から激しく議論されていたことである.つまり,当時から多くは変わっていないという事実である.

当時,日本が成長を遂げられたのは,新興国としての需要も大きいと思うが,少なからず当時のSONYはイノベーターとしての役割を担い,多くの新規市場を開拓していった.

そんなSONYの現在の没落は,池田信夫氏が簡潔にまとめている.これは,日本のひとつの会社の問題ではなく,日本の社会が直面している問題かもしれない.日本とアメリカの雇用システムの違いの差は,如実に多くの場所で結果的違いを生み出しているようにみえるが,私自身は,一概にどちらが良いとか悪いとか,決めかねる.それよりも,どのようにイノベーションの場を今後に創出することができるかどうかということが最も重要な課題である.これらは,雇用問題と大きく本当に相関性があるのか,はっきりと見えてこないが,雇用の流動性の高いアメリカでは,次から次へと,新しい産業のルールが生まれて,その覇者も次の時代には没落していく.

最終的に,僕が今思うのは,僕達の世代が,どれだけ自分達の未来を案じているかだと思う.単純に社会システムに対して,不満を嘆くのではなく,自分達の将来がどのような問題を抱えているかを考え,行動していく必要がある.そして,もう長老達が引退するのを待っている場合ではないかもしれない.幸運にも東京は焼け野原ではないが,私たちは,当時の盛田昭夫氏達以上の貪欲さを持つ必要があるのではないか.

(注 私はSONY関係者ではありません.)

参考

イノベーションのジレンマ

2011年1月15日土曜日

フリーと仕組み




フリー<無料>からお金を生み出す新戦略.を改めて読んだ.

少し話題としては古いが,今まさに現在進行形で起こっている多くの問題を包括している議論だと思う.もともと,無料のビジネスモデルなんて古くからあったじゃん.と,一言でくくってしまう人は,この本を改めて読んで,考え直した方が良い.著者が言うように,”二十世紀にフリーは強力なマーケティング手法になったが、二十一世紀にはフリーが全く新しい経済モデルになるのだ。

ビットの世界では,アトムの時代に努力の対価として貰えた報酬は,ビットの力により時に0となる.もちろん,フリーにもコストはかかるが,そこから生まれる新しい価値には,アトムの時代では不可能だったものを提供し,それに見合った報酬を得るすべが存在することも時にはある.

そこで,そのフリーの世界が人の仕事を奪って,全体的には人類全体の仕事量を少しづつ減らしているのか,気になるところではあるが,フリーに驚異をさらされている既存の業界はどうするべきなのだろうか?フリーと競争するべきなのか?それとも,既得権益を守る法を武器に自らを保護すべきなのか?日本の場合,後者の事例が直感的には多いような気がする.どちらにせよ,ビットの時代にそんな手法が有効に機能するといった考えは早々に捨てた方がいいだろう.ビットの力に逆らうのは,物理法則に逆らって,生きようとあがえているようにしか,僕には思えない.それだけでなく,新たなチャンスを逃しているだけだ.そこで,思い出すのが,去年の年末に読んだ,この本だ.


小飼弾の仕組み進化論

ここで,紹介されている”本当の20%ルール”を読むべきだ.Googleは,自分の普段の業務のうち20%を他の全く関係ない業務に与える.つまり,5日勤務であれば,1日は普段の業務と違うものを行う.これは,検索による安定した広告収入が得られる,Googleだから可能なことかもしれない.しかし,そのGoogleでさえ,様々な洗練された無料サービスは生み出すものの,新たな画期的ビジネスモデルが提案された訳ではない(たしかに,多くの無料サービスは広告収入をアップしていると予期されるが).

過去から永劫に続いてきた事業の形態が目まぐるしく変化する時代に,私たちは,必死に新たな”仕組み”を探さないといけない.既存の事業がいつまでも,そのモデルで稼いでいる時代は終わってしまった.少なくともビットの世界の変化は,目まぐるしく変わっていく(Googleでさえ,Facebookという新たなベンチャーを無視できない).そして,その影響は多いにアトムの時代の事業にも影響を与えている.これからは,良い仕組み作りが重要となっていくのではないか.

2010年12月29日水曜日

Cloud RoboticsとGoogle Car

今年最も個人的にホットなニュースといえば、Google Carの表舞台への登場である。
勘違いしないで欲しくないのは、ストリートビューに使われている車ではない。(関係なくはないが。)
Googleが自律移動の車を開発したというニュースである。



詳しくは、影木准子氏の記事を参照して頂くのがよい。
米グーグルが自律ロボット車を開発した理由(ウォール・ストリート・ジャーナル)
Autonomous Car Masterminds Converge at Google(Getrobo Blog)

記事にも出てくる、セバスチャンスランは、ロボットの研究者として現在第一人者であり、確率ロボティクスの著者、Grand ChallengeでのStanfordの優勝チームのプロジェクトのトップとして有名である。Stanfordでサバティカルでgoogleにいるらしいという噂は耳にしていたが、本格的にそこで自律移動車を開発しているとは考えていなかった。





以前に、このブログでも触れたが、Grand ChallengeはCMUとStanfordの戦略の違いが、ドラマチックな結果をもたらし、研究者でなくても興奮する内容であることは間違いない。
研究者からみれば、より複雑な環境であれば、CMUが勝っていただろうと考えるし、CMUの研究者達もそう答えるだろう。



特に印象的なのが、本番前の両者のチームの行動の違いだ。CMUは、事前に配布されるウェイポイントのデータから、速度やロボットに適した経路を人海戦術で、事前に与えるのに対し、Stanfordは、その状況を走りながら搭載したセンサの情報から速度を決めるので、人海戦術を必要としなかった。実際どの程度の事前情報の与え方に、違いがあったかは分からないが、終始少人数でスマートに研究開発を行ってきたStanfordは、このGrand Challengeの勝者となった。

少し話がそれたが、ロボットはその場で得られる情報と、事前に与えられる情報から最適な行動を選択を行う。しかし、一般的にはロボットはどの程度事前に色々な場所の情報を得ることができるのだろうか?乱暴かもしれないが、そのひとつの答えが、Cloud Roboticsなのかもしれない。クラウドに保持し得られる情報は人間だけでなく、ロボットや車も利用すれば良いのである。そして、クラウド化といったらGoogleである。多くの情報を処理することは、Googleの得意技であり、得られる情報を処理し、その環境に適応して行動するのがロボットのひとつの形である。

ロボットにとって必要な情報は目的によっても様々な議論があろうが、ストリートビューの車にレーザーも搭載して走らせている、Googleはこの分野では、圧倒的に有利な立場にあるだろう。実際に、上記の記事中にも、”いずれの経路も、まずは人間が先に車を運転しながら車線表示や信号機の場所、道路状況といった膨大な情報を取得する。それを持ち帰ってグーグルのデータ・センターで処理し、この中から必要な情報だけを抽出してロボット車のコンピューターに載せ、自律で走らせるという仕組みだ。とある。Googleのお家芸がまさに、自動車の自律移動に生きているのである。

長年、自動車は日本の主要産業であったが、次の大きなイノベーションはGoogleから現れるかもしれない。もちろん、日本車メーカーもこの機会を見逃してはいない。セバスチャンのいるStanfordでは、自律自動車の研究が日本自動車メーカーを含む多くの会社から出資され、研究が行われている。もちろん、海外メーカーも参入している。最近では、アウディが山岳コースを自律移動したニュースが有名である。また、趣旨が異なるかもしれないが、"Car as a wireless device"と述べた、フォードも印象的である。どちらかというと日本は遅れている印象だ。それは、ただ単にオープンにしていないだけなのか。トヨタの裾野にある東富士研究所では、Google Carの頭上にも搭載されているvelodyneのlidarが装備された自動車が実験を行っているという噂も耳にする。このへんの議論については、小川浩氏の記事が参考になる。

はてさて、ここまでくるとビジネスモデルはどのようにするのだろうか、というのが疑問である。自律移動車は、アメリカらしく、軍事研究から始まり、民生化しようとしている技術のひとつである。インターネットがそうであったように、需要をさがすのではなく、新たな需要を人々に提供する、そんな想像もつかない世界が待っているかもしれない。もちろん、そういう意味で、Googleとセバスチャンスランには今後も目が離せない。

2010年12月7日火曜日

技術が残酷な世界を変えるか




残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 橘玲

橘玲氏は,不道徳教育読んで以来手に取る。考え方は嫌いではないし,少し影響を受けている自分がいる。文章と考え方から,勝手にもっと若い人を想像していたが,1959年生まれという事実がまず,個人的にはかなり衝撃的だった。(失礼)

もし,自己啓発本好きな人間がいたら,この本を紹介するのがいいだろう。端的に結論を,誤解を恐れずに書いてしまえば,好きなことを伸ばして,そこからお金や幸せを得るようにベクトルを向け,最終的にはビジネスモデルを構築できるようになる人生を進めている本だ。

”好きなことを仕事に”みたいなことは,よく言われることだ。
あの,スティーブ・ジョブズだって,スタンフォードで行われた有名演説で,"I loved what I did. You've got to find what you love."と述べている。


ただし,この本が少し変わっているのは,努力で自分を変えようとすることが,遺伝的に正しくないという観点から説明を始めることだろう。また,その流れで,子供が成長するのに親の愛情は必要ないと述べるのも,実に小気味良い。自分は,そう簡単に変えることはできないという結論は,非常に納得がいく。では,他人を変えるのはどうか?人の心に影響を残す方法や,人類の進化で染み付いた無意識を逆手に利用することはできるが,それは多くの場合,不幸な社会を招く。

そして,貨幣の誕生が人類史からみて浅いことからも,僕達は金銭だけで,すべての幸せを得られないという当たり前の事実を知っている。また,自分が幸せだと思える環境は,自分の能力や性格に大きく依存することも。幸いなことに,僕が生まれた現代は,過去の時代よりも,好きなことから,より幸せを得やすい環境が,市場と技術のお陰で得ることができる。たしかに,好きから始まった世界は,多くの人間を統率しようとした時代の世界よりも,多くのものを生み出したのかもしれない。

まず,僕はこの時代に感謝し,自分も同じように "I loved what I did." といえるかを考えてみようと思う。

ただ,個人的には,大企業=伽藍と決めつけ,ネガティブ評価をもらわないようにする消極的な集団と決めるのは,悲しいかなと思ってしまう。

2010年11月19日金曜日

モレスキン「伝説のノート」活用術




情報を脳に溜め込まず,外部に記憶するという行為は,タスクを効率的にストレスフリーに行う上で重要なことと言われている.しかも,現在ではEvernoteという非常に便利なサービスまで普及しているため,iPhoneやiPadにより,誰もが,それらのサービスやライフハック術の恩恵を受けることができるようになった,

僕も,人並みにデジタル機器を使って,そういった事をするようになったが,問題があった.それは,PCやiPhoneの様なデジタル機器では表現できないアイデアやメモがあったり,そもそもデジタル機器でメモすることに,遠慮してしまう状況,シチュエーションが存在することだ.そういった,デジタル機器の隙間を埋めてくれるためにも,簡単なメモ帳,もしくは手帳などのようなものが必要だと最近思ってきた.そこで,手にとったのが,この本だ.モレスキンの存在は,うっすらと知っていたが,ググってみても,納得のいくモレスキンが人気な理由がなく,何が良いのかを知りたかったのだ.本を読むくらいなら,買って使ってみれば良いと思うかもしれない.ただ僕自身は,どういう形であれ,納得してそれが良いものだと思わないと,大事に使えないタイプなので,この本で説得されようと思って読んだといえなくもない.

本を読んだ段階で,モレスキンの利点は,やはりそのデザインにあるのだと思った.デザインといっても,単純に見た目の話ではなく,使い勝手を含んだデザインである.この使い勝手というのは,見過ごしてしまうことが多いが,モノを愛し日常的に使っていく上では,非常に重要なファクターである.

また,個人的にはシステム手帳が嫌いなので,手帳を使わなければいけないと感じた昔の時期も,ただの白紙の紙を小型のバインダーにはさみ,フリーフォーマットで書きまくっていた.その経験から,モレスキンの考え方は非常に理解ができる.後で書きためたメモを見ると,だいぶ助けられたことを,今でも憶えている.

何はともあれ,この本を読めば,モレスキンを買う自分に納得できそうです.
さぁ,モレスキンを買ってみるかな.



個人的メモ.
モレスキンでなければいけない利点の詳細は本書に譲るが,大きく4つの利点をあげている.1,堅牢さ.2,ボリューム.3,規格化.4,DIY(自由さ).

また,デジタル機器の隙間を埋める使い方をしている人が多いため,自分の需要にもあった考え方が多かった.

最初に使う上で心がけること
1,メモには日付を入れる
2,立ったままでもメモをとる
3,ページ数を入れる.ちょっと面倒だな・・・
4,拡張ポケットを使う

iPhoneのDocScannerですぐに,Evernoteに同期するという技は多様しそう.