2013年8月14日水曜日

RunningLean 解決すべき課題が正しいかを検証する方法

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)
アッシュ・マウリャ
オライリージャパン
売り上げランキング: 26,377


本書はリーンスタートアップを実践する人に向けた書籍となっています。

そもそもリーンスタートアップとは?

あなたが今考えている”素晴らしい製品”は、市場では”取るに足らない製品”である可能性があります。

市場であなたのビジネスアイデアを、効率よく検証するのを提唱したのが、トヨタ式を参考にしたリーンスタートアップです。

多くのメーカーは、製品仕様が決まり、莫大な開発時間を通して、製品発表を行います。そして、始めて製品に対する市場のリアクションを把握することになります。いってしまえば、博打に近い状態かもしれません。

CPUの計算速度を十倍にする。とか、形の決まった技術に対する継続的なイノベーションに関しては、企業は市場のリアクションを十分に読むことができるでしょう。

しかし、今までに市場にない製品、もしくは新たな付加価値をつけるような製品の場合、あなたが考える”素晴らしい製品”は、市場では”大したことのない製品”になる可能性が十分にあります。

少し昔の時代では、それらの失敗によって失われた開発コストを補うことができたかもしれませんが、今の競争過多の時代にはわずかな失敗が大企業にも大きなリスクになるのではないでしょうか?

そういった失敗をなくすために、リソースを使い切る前に正しい方向転換を行いましょう。というのが、リーンスタートアップだと思います。

本書は何を説明しているか?

個人的には、体系的にリーンスタートアップを行う手順書(プロセス)。という気がします。
ひとつひとつは、些細なことかもしれませんが、それらは経験からくる情報をもとに書かれています。

また、面白いのが、この本の出版そのものが、ランニングリーンの実践のひとつとして作られていることです。
本を出版するにあたって、ランディングページを公開し、本を執筆した際に購入するかを閲覧者に問いました(解決すべき課題なのかどうかの確認)。また、ランディングページをきっかけに1000個ほどのメールアドレスを得たり(潜在的な見込み客)、小さな反復を繰り返すために、本の出版前にワークショップを開きます。これらのことを進行することにあたって、本の内容も反復的にリリースを行い、最終的に出版という形になっています。

具体的な方法は?

具体的な方法は本書を読んで頂くのが一番かと思いますが、以下のWebを見てみてもなんとなく全体像をつかむのに一助になるかもしれません。

Slide Share : Running Lean 入門ワークショップ
Lean Canvas - Your Startup Blueprint

本書を読んでいると、ビジネスプランを最初に文書化する部分(リーンキャンバス)ばかりに目が捕らわれてしまいますが、実際は拡大・成長していく流れなのかで、文書化したプランが検証していけるように作られています。

そのため、実際の流れのなかで文書化したプラン(リーンキャンバス)がどのように使われているかを確認しながら読むのがひとつ重要かなと思います。

外に出ることが重要だ

確かに、これが一番難しい問題なんだと思います。会社組織にいると、なかなか直接お客さんの意見を聞ける機会は時折というのが現状ではないでしょうか?

とはいえ、この本が、どのように行動すべきかの一助にはなるのではないでしょうか?


リーン・スタートアップ  ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす
エリック・リース
日経BP社
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