2017年1月8日日曜日

LS-Dynaの衝撃解析のためのトヨタ車のメッシュデータと解析条件について

他のブログにあるようにToyotaのカムリのメッシュデータが外部機関から公開されています。今後の参考になるかと思ってモデルを見てみたので、記録として残します。

NCAC(National Crash Analysis Center)のサイトは現在アクセスできず、Center for Collision Safety and Analysisのサイトにて、現在はダウンロード可能です。
Toyotaのクルマはカムリだけでなく、2010年ヤリスのモデルも公開されています。

概要がまとまった報告書もあわせてダウンロードできるのでそちらも参考にまとめていきたいと思います。

■外観
各方向からのビューはこんな感じです。

2012 トヨタ カムリ





2010 トヨタ ヤリス






上記のモデルはリバースエンジニアリングを実施し、部品毎に分解し、厚みや形状を測定。また、材料の分析もされ作成されています。
材料データはメーカーからの公表値を使うだけでなく、実際の部品から切り出され、材料試験を実施し、モデルに反映したものもあるとのことです。

外観から想像がつくようにおおよそのモデルはシェル要素から作成されています。
ここで、ソリッド要素だけ表示してみると以下のような感じになります。

2012 トヨタ カムリ(ソリッド要素のみ)

2010 トヨタ ヤリス(ソリッド要素のみ)


どちらも共通していえるのは、エンジンやトランスミッション、バッテリーがソリッド要素として作成されています。
また、シートはエンジンよりも細かいメッシュで作成されていました。
全般的にラバーやフォームと名前のついた部品がソリッド要素で作られている印象です。

エンジンのように大雑把な部分と、細かく再現をこだわった部分の差異がよく分かりませんが、実験結果と実機の再現性は良いので、そういった所にもノウハウがあるのかもしれません。

シェル要素は多くの箇所で使われていて、ボディから車内の部品まで多様です。

2012 トヨタ カムリ(シェル要素のみ)


2010 トヨタ ヤリス(シェル要素のみ)



今後、外観だけでなく各種の解析条件を把握することを進めていきます。

0 件のコメント:

コメントを投稿