2013年4月11日木曜日

IgA腎症と正しく付き合うために必ず読んだ方が良い本

IgA腎症の病態と扁摘パルス療法
堀田 修
メディカルサイエンスインターナショナル
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重要なことなので、先に述べます。
・患者の立場にたって、「寛解・治癒」を目指していること。
それが、強くこの本をオススメする理由です。

特に、IgA腎症を患っているのに扁摘パルス療法を知らない場合は、必ず一読された方が良いだろうと考えます。

自分は、近い親族がIgA腎症のため、IgA腎症に関しては勉強し、また、親族の尿検査や血液検査のデータを数年分以上蓄積しています。
幸い親族は、扁摘パルス療法を実施し、潜血や尿蛋白などの数値は良くなっています。

☆まずは、読むべき人

IgA腎症の分類や、検査数値などの照らし合わせの説明が書籍では詳しく書かれていますが、何よりこの書籍を読むべき人は、上で述べた通り、扁摘パルス療法を知らない方は必ず読むべきだと思います。今の時代に、どこまで扁摘パルス療法を知らない方がいるのか分かりませんが、ネットを徘徊していると、知らなかったという話が書かれていることを拝見します。

扁摘パルス療法を知らずに、IgA腎症を、人生と共に付き合っていくしかない。として、患者が背負っているのは何かと辛いものです。扁摘パルス療法を実施したからといって、完全に病気から開放される訳ではないと思いますが、一度寛解になるというのは、患者にとっては、全く違う世界を意味していると思います。

繰り返しますが、何より、この書籍で大切なのが、患者を無視した治療法やIgA腎症の分類ではなく、患者にとって重要な「寛解・治癒」を目指していることです。

扁摘パルス療法やIgA腎症を学ぶのにも良書です。

私は、医学の専門家ではないのですが、臨床の場で20年以上にわたり扁摘パルスの知見を得ている堀田医師の文章は、明快で、強い説得力を感じます。

この書籍を読むことで、検査数値が意味するもの、IgA腎症がどういった分類がされているのか、そもそも予後不良や、予後比較的良好などの言葉について理解することができるでしょう。
もちろん、扁摘パルスがどういった治療方法であるのか、ということも理解することができます。

ただし、患者や、その患者を心配する立場であれば、この書籍の言葉に対して一喜一憂してしまうでしょうが、あくまでも統計的数値がメインなので、最終的には専門家である医者の判断が必要であることは間違いないでしょう。特に検査数値は、単位や、血中なのか尿中なのか、計算手法も調べるといくつかの種類もあったりなど、混乱を招きやすい部分もあります。

そうであっても、この書籍を見ることによって、広い視点でどういった状態に病気があることが予想できると思います。それにより、患者自身もライフスタイルをあわせていくことができるのではないでしょうか?

何より、数あるIgA腎症の関連書籍で、強くおすすめする一冊です。
つたない文章でありますが、是非、読んでいない方は一読してみて頂ければと思います。
読んで後悔しない、希望を与えてくれる書籍です。

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